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大日本印刷「MagittiTM」実用化に向け渋谷で実証実験

ニュースリリース|大日本印刷|

 大日本印刷株式会社(本社:東京社長:北島義俊 以下:DNP)は、生活者の現在地や時間、嗜好に合わせて、“街なか”のお奨め情報を携帯端末に配信するサービス『MagittiTM (マジッティー)』の実用化に向けて、3月18日(火)より4月19日(土)まで渋谷で実証実験を行いました。

【MagittiTMの概要】
 DNPは、2007年9月にパロアルト研究所(PARC)(*1)と共同で、生活者の携帯端末から得られるコンテキスト情報(*2)を利用して“街なか” における「食べる」「買う」「見る」「遊ぶ」といった行動からその生活者が行う可能性が高い行動を予測し、個々の生活者に最適な情報を携帯端末に配信するシステムを開発しました。コンテキスト情報として利用するのは、場所や時間、天気といった生活者の状況に関する情報と、生活者が事前に登録した嗜好、閲覧履歴です。

 DNPは、このシステムを利用し、店舗、施設、イベントの情報を携帯電話向けに無料で配信するサービスを、2009年春より開始する予定です。配信する情報は、店舗名、所在地、ジャンル、営業時間、アピールポイント、写真に加え、生活者による口コミや評価なども予定しています。店舗、施設、イベントの各事業者(以下”街なか事業者”)による情報の掲載は無料です。また、有料サービスとして、コンテキスト情報を利用した広告情報と販促情報の配信を行う予定です。販促情報は、従来ビラ配りなどで行っていた、さまざまな告知情報をリアルタイムで配信することを想定しています。例えば、タイムセールや雨天セールなどの案内を、その時点で近くにいる生活者だけに向けて配信するといったことが可能です。

【実証実験の概要】
 今回DNPは、実用化に先立ち、携帯端末の利用に慣れた若者が多く集まる渋谷で、PDAを利用した実証実験を行いました。実験に参加する生活者にPDAを貸し出し、渋谷の街なかで利用してもらったうえで、推薦された情報が欲しい情報であったか、MagittiTMの利用意向などのアンケート調査を行いました。また、“街なか事業者”に対しても、MagittiTMの利用意向、要望、改善点などのアンケート調査を行いました。以下は調査結果より抜粋した生活者と“街なか事業者”の声です。

◆実験に参加した生活者の声
こんなところにお店があったんだという発見があって面白い。
自分の移動にあわせて情報が変っていくのがすごい。
使えば使うほど自分の行動を知って情報が自分色に染まっていくのが良い。
飲食店以外のショッピング、映画、カラオケなどの情報も推薦してくれるのが良い。

◆街なか事業者の声
ターゲット顧客を絞り込んで情報を配信できるのが良い。
利用者が自分で検索しないで利用できるのが良い。
お店を推薦するモバイルサービスというのが目新しい。
リアルタイムで情報を配信するサービス(販促情報配信サービス)を利用したい。

実施日 : 2008年3月18日(火)~4月19日(土)
対象者 : 渋谷でよく遊ぶ18歳から25歳の若者
対象地域 : 渋谷駅周辺の繁華街
参加店舗 : レストラン、ショップ、映画館、カラオケなど、若年層が好む約1,500店舗

 なお、生活者の位置情報を検出する仕組みとして、今回の実験ではGPSに加えて、クウジット株式会社の無線LANのWi-Fi電波を利用して位置を推定する技術「PlaceEngine(プレイスエンジン)」(*3)を利用しました。これにより、屋内や地下など、GPSが利用できない場所での利用も可能となりました。

【今後の取り組み】
 今回の実験は事前のアプリケーションソフトをインストールしたPDAを利用しましたが、2008年秋には、各生活者が持つ携帯電話を利用した実証実験を行う予定です。これらの実験の結果を踏まえて、2009年春より、渋谷・青山・原宿、新宿、銀座・有楽町など、5箇所で本サービスの実用化を目指します。また、他の地域への拡大も検討していきます。

(*1) パロアルト研究所(PARC):
Palo Alto Research Center 本社:米国・カリフォルニア州 CEO:マーク・バーンスタイン。物理学、コンピューター、生物学、社会科学などの分野で研究・開発を行っている。米国ゼロックス社の研究施設として、1970年に開設され、2002年に法人組織として独立。レーザープリンタ、分散コンピューティング、イーサネット、グラフィカルユーザインタフェース(GUI)、オブジェクト指向プログラミング、ユビキタス・コンピューティングといった革新的な技術を開発・提唱したことで知られている。http://www.parc.com/

(*2) コンテキスト情報:
コンテキストとは文脈の意。ここでは生活者がおかれている状況に関する情報を指し、プログラムの判断材料となるもの。

(*3) PlaceEngine:
パソコンやPDAなどの 無線LANに対応した機器で、Wi-Fi電波を使って現在位置を求めることができる技術。パソコンないしPDAに、専用ソフトウェアをダウンロードして利用する。

※ PlaceEngine は、クウジット株式会社の登録商標です。

※ PlaceEngine は、株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所が開発し、クウジット株式会社がライセンスを行っている技術です。

※ プレスリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容などは発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承下さい。

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