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丸紅情報システムズ、ポリエーテルイミドベース素材を樹脂積層装置で採用

ニュースリリース|ポリエーテルイミドベース|

 丸紅情報システムズ株式会社(本社:渋谷区渋谷3-12-18 社長 小川 和夫)は、3次元造形システム専業メーカーの米国ストラタシス社(Stratasys Inc. ミネソタ州イーデンプレーリー、米国株式市場NASDAQ SSYS、社長:スコット・クランプ氏 / Mr.Scott Crump)製3次元造形機用の新しい造形材料として、高い難燃特性をもつスーパーエンプラ(スーパーエンジニアリングプラスチック/超高機能性樹脂)のポリエーテルイミド樹脂(*1)の販売を2009年4月15日より開始します。新造形材料は、上位機種のフォータス400エムシー(FORTUS 400mc(*2))、およびフォータス900エムシー(FORTUS 900mc(*2))に対応します。すでに購入済みなど既存の装置は、ドライバーソフトと装置側のプログラムを更新し、材料オプションに対応するだけで新材料が使用可能となります。

 新造形材料の素材には、サウジ基礎産業公社(サウジアラビア Saudi Basic Industries Corporation: SABIC)の100%子会社サビックイノベーティブプラスチックス社(SABIC Innovative Plastics IP BV)製ポリエーテルイミド樹脂製品である、「ウルテム(ULTEM)(*3)9085」を使用しています。ポリエーテルイミド樹脂は、従来のABS樹脂造形材料と比較して約2倍の強度(*4)を持ち、発火、発煙、煙による毒性に対し米国規格V0クラス(*5)の認証を取得しています。航空機の燃費と安全性向上のために開発された樹脂で、民間航空機内装品への使用が認証されています。3次元造形機で使用すれば、長期間かかる材料の安全性検証プロセスを短期化することが可能です。

 ストラタシス社では、大手航空機メーカー米国ボーイング社の要請で、フォータス向けにウルテム9085を採用しました。航空機の壁、窓枠、エアコンの空気孔など内装品、シート部品、各座席のテーブルなどを、製品のキャド(CAD)設計データから直接造形できます。破損部品の代替品をフォータス(FORTUS)で、金型を介さず作り出せば、多くのプラスチック部品がオンデマンドで入手可能です。ボーイング社系列のメンテナンス会社では、保守部品の設計データから必要な時に必要な個数を造形し、機種ごとに異なる保守部品の管理コスト低減や在庫削減などに利用する計画です。航空機のほかにも、船舶や重機、建設機械、軍事設備など、保守部品点数が多い機器のメンテナンスに有用です。フォータスがスーパーエンプラ ウルテム9085をサポートすることで、3次元造形機による実用メンテナンス部品の製造が実現し、サポート部品の大幅な納期短縮や在庫削減などメンテナンス業務の効率化に貢献します。

 ストラタシス社の DDM部門副社長ジェフ・デグランジ氏(Mr. Jeff DeGrange)は、「3次元造形機でウルテム(ULTEM) 9085樹脂が使えるようになれば、航空機関連メーカーは、ダイレクト・デジタル・マニュファクチャリング(DDM)(*6)を今まで以上に幅広い分野で活用できるようになります。DDMは、部品等のデザインの検証に貢献し、納期までのリードタイムを短縮します。そして、従来の造形手法ではできなかった量産品の製造ができるようになります。」と語っています。

 フォータスは、本年3月よりエフディーエム(FDM)より改称した、ストラタシス社の3次元造形装置の新しいシリーズ名称です。丸紅情報システムズでは、フォータスシリーズ全体の日本国内向け販売を一年間で約10億円見込んでいます。サンプルモデル、ベンチマークテスト等、詳細な情報については丸紅情報システムズのWEBサイト(http://www.
marubeni-sys.com/de/stratasys/)をご覧になるか、以下製品担当営業部(電話03-5778-8583)にお問い合わせください。

(*1)ポリエーテルイミド樹脂:(polyyetherimide, PEI) 耐熱性、機械的強度、加工性などを備えた非晶性で茶渇色を帯びた透明のスーパーエンジニアリングプラスチック。150℃まで弾性率が低下せず、燃焼時の発煙量が少なく、発煙時に出るガスの毒性は木材
の発煙時に出るガスとほぼ同じである。非晶性樹脂の中では、耐薬品性も良い。従来の
Ultem9075に対し、成形性や強度を大きく向上している。(*2)ストラタシス社のコンピュータ上の三次元データを、自動的に立体造形するシステム。フォータス400エムシー(FORTUS 400mc)は、旧FDM400mcの後継機種で、造形サイズは406×354×406です。ポリカーボネート、ポリフェニールソルフォン、ABSなど多種の造形材料を選ぶことができます。フォータス900エムシー(FORTUS 900mc)は、旧FDM900mcの後継機種で最大造形サイズは914×609×914 です。ポリカーボネート、ポリフェニールソルフォン、ABSなど多種の造形材料を選ぶことができる最大クラスの造形機。

(*3)ULTEM(ウルテム)9085は、SABIC Innovative Plastics IP BV社の商標です。
(*4)ストラタシス社の「ABS-M30」と「ウルテム(ULTEM)(*3)9085」を比較した場合、
 引張り強度は、ABS-M30が5,200psi(36Mpa)に対し、ウルテム(ULTEM)(*3)9085は10,390psi(71.64Mpa)。同様に曲げ強度はABS-M30が8,800psi(61Mpa)に対し、ウルテム(ULTEM)(*3)9085は、16,700psi(115.1Mpa)。荷重たわみ温度はABS-M30が96℃、ウルテム(ULTEM)
(*3)9085が153℃(ストラタシス社調べ)。
(*5)V0:米国Underwriters Laboratories Inc.が定めた難燃性指標「UL-94」の一つの規格。(UL94V-0と表記されることもある)
(*6)ダイレクト・デジタル・マニュファクチャリング(DDM)は、追加造形機(例えばストラタシス社の3次元造形機)を使ってCADデータから直接部品を造形するプロセス(造形手法)です。DDMは、少量生産やニーズに基づいて生産するスペアパーツ造形に適しています。
(*7)ラピッド・プロトタイピング(RP):3次元CADで作る仮想的なモデルから、手軽に試作品や成形品などの実物を作製する技術のこと。

【ストラタシス社について】
 STRATASYS社(ミネソタ州エデンプレーリー、米国株式市場NASDAQ:SSYS、社長:スコット・クランプ氏(Mr. Scott Crump))は、全世界で出荷台数第1位のRP(*)開発メーカーで、RP関連の約140の特許を所有しています。製品は、試作モデルの素材となるABSなどの樹脂と、モデルの成形を支えるサポート材となる樹脂を、熱で溶解して射出・積層する造形技術(熱溶解積層方式)が大きな特徴です。1989年の設立以来、RPシステム、3Dプリンタ合わせて11,000台(2008年12月末時点)以上を製造・販売しています。

【ストラタシス社 FORTUSシリーズについて】
 コンピュータ上の三次元データを、自動的に立体造形するシステム。FORTUSシリーズは、ABS樹脂だけでなく、ポリカーボネート樹脂、PC-ABS樹脂、ポリフェニールソルフォン樹脂、ULTEM(*3)9085樹脂での造形に対応しています。自動車・家電・情報機器分野等の試作モデルでは、アウトソーシング化が進んでいます。しかし、コストや効率面から全てをアウトソーシングでまかなうことが難しく、ラピッド・プロトタイピングを併用することにより、効率化をはかっている企業も増えています。また、試作品の作成だけでなく、製造用治具や多品種少量製品の製造に活用したいという要求も高まっています。丸紅情報システムズでは、ラピッド・プロトタイピングシステム導入の初期投資を低減し、ラピッド・プロトタイピングの利用分野を増やすことで、市場を活性化したいと考えています。

【丸紅情報システムズについて】
 丸紅情報システムズは、最先端ITを駆使した付加価値の高いソリューションやサービスを、お客様視点で提供するソリューションプロバイダです。製造・流通・サービス業を中心とする様々な業界の知見と高度な提案力、コンサルティングからシステム設計・構築、運用・保守サービスまでをワンストップで提供する総合力、そして、グローバルな視点からお客様の差別化に貢献する最先端技術が私たちの強みです。エンタープライズソリューション、製造ソリューション、プラットフォーム&ネットワーク、データセンターを軸とするビジネスサービスの4つの事業展開でお客様のビジネスを支援します。丸紅情報システムズは、ストラタシス社FORTUSシリーズの国内総販売代理店です。

*文中の製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です。価格・形式は予告なく変更になる場合があります。
*Stratasys およびFDMは、ストラタシス社(Stratasys, Inc)の登録商標です。
*FORTUS900mc、FORTUS400mc、FORTUS360mc、FORTUS200mcはストラタシス社(Stratasys, Inc)の商標です。
*ULTEM 9085は、SABICイノベーティブプラスチックス社(SABIC Innovative Plastics IP BV)の商標です。

<製品に関するお問い合わせ>
丸紅情報システムズ株式会社
〒150-0002東京都渋谷区渋谷3-12-18 渋谷南東急ビル
製造ソリューション事業本部 モデリングソリューション部
電話:03-5778-8583 MAIL:stratasys@marubeni-sys.com

[この件に関するお問い合わせ先]
丸紅情報システムズ株式会社 経営企画部広報課
TEL:03-5778-8885 e-mail:koho@marubeni-sys.com

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