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ねじ出荷額は7.7%増と伸び9800億円超、4年連続の増加
【ねじ・ネジ・業界紙】 平成18年の我が国ねじ産業(製造業全事業所)の総出荷額は前年比7.7%増の9、806億9、9百万円となり、4年連続の増加となった(先に発表された平成18年工業統計表より)。
また事業所数および従業員数についても前年比増となり、事業所数では前年比3、4%増の4、074事業所と135事業所の増加を示し、従業員数も3.1%増の44、512人と1、321人の増加となった。全事業所の統計で事業所数が前年比プラスを示したのは平成10年(1998年)以来、9年ぶりのことである。従業員数については、4年連続しての増加となった。
次いで工業統計表のベースとなっている従業員4人以上の事業所における平成18年の統計では、出荷額が前年比8.2%増の9、594億6百万円となり4年連続の増加、従業員数も2.1%増の40、038人で2年続けて増加した。しかし、事業所数については前年比6.8%減の1、802事業所となり、131事業所の減少で、これまでの4人以上事業所の統計で最も少ない事業所数を示した。
この見方にはいろいろあると思われるが、出荷額は増加していることから、事業所の統合が行われたこととか、1事業所当りの出荷額が増加したことなどが推測される。平成18年の4人以上事業所における1事業所当りの出荷額は、大きく増加している。
付加価値額(生産額から消費税を除く内国消費税額と推計消費税額および原材料使用額それに減価償却額を差引いたもの)も前年比1.9%増加して4、121億7、5百万円となり4年連続して増えた。
しかし平成17年の付加価値額が前年比4。1%増であったことからすると増加率の幅は小さく、これは同年の原油高やステンレス・非鉄金属等の材料大幅高騰が影響したものと思われる。
ねじ産業(製造業)の生産性では、にみるように1事業所当り出荷高が前年比!6.0%増と大きく伸びて5億3、240万円となり、1従業員当りの出荷高も同5.9%増の2、396万円となった。続いて表3より、4人以上事業所における品種別の出荷状況をみると、出荷額では座金類の1品目のみが前年比減となったが主要4品目は何れも増加し、最も伸び率が大きいのがボルト・ナットで、次いで関連製品、小ねじ類、リベットの順になっている。出荷数量では、関連製品と座金類は数量統計がなく、統計のある3品目では小ねじ類の伸び率が最も高く、次いでボルト・ナットの順であり、リベットは前年比減となった。
先ず出荷額の最も多いボルト・ナットは前年比9.7%増の6、589億7、8百万円となり、出荷量では同6.1%増の218万5、470トンに。これに次ぐボルト・ナット等関連製品は、8.5%増の1、ユ26億3、6百万円。続く小ねじ類は、5.4%増の990億8、5百万円と1千億円台回復への傾向を示し、出荷量では30.5%増の大きな伸びを示して28万1、610トンとなり平成12年(28万9、650トン)の水準に近づいた。リベットは1.2%増の294億3、4百万円と出荷額では増加したが、出荷量では2.7%減の7万834トンとなり、トン当り価格は上昇した。
この結果、4人以上事業所における平成18年のねじ出荷状況は合計して、出荷額が前年比8、3%増の9、301億3、700万円、出荷数量は同8.1%増の253万7、914トンとなり、出荷額では4年連続の増加に、出荷量では2年連続の増加となった。なお、ねじ出荷額が一致していないのは、表2の出荷額には加工賃収入額、修理料収入額、製造工程からでたくず及び廃物の出荷額等が含まれているため。
こうした出荷状況により平成18年の4人以上事業所における出荷額比率は総出荷額の97.8%となり、前年の同97.4%に比べて0.4ポイント上昇した。
【2008年12月号】
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- ねじ出荷額は7.7%増と伸び9800億円超、4年連続の増加 -- 2009/01/01 木曜日