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大阪府立産研の業種別景気ヒアリング調査(4)
【ねじ・ネジ・業界紙】【採算は依然厳しい】
企業ヒアリングによると生産が増加している企業は多いが、単価値下げの要求が厳しく、生産量の増加ほど売上高が増加している企業は少ない。むしろ、原材料の値上げが収益を圧迫し、企業業績の好転している企業は少ないのではないかということである。
また、大量生産の汎用品は、中国や台湾などの価格の安い輸入品と競合しており、価格競争は激しくなっている。輸入品と競合する汎用品メーカーは、価格面で厳しい状況にあり、企業業績の好転が期待できず、経営的に苦しい企業が多い。
【今後の見通し】
汎用品は輸入品との競争にさらされており、価格競争力をなくしつつある。このような状況下では、従来に増してユーザー仕様による仕様品あるいは特殊品に重さを置くと同時に、高品質、高精度多品種小ロットおよび短納期志向を強めざるを得ない。多くの企業は、この方向に経営を標榜している。
一方、技術力あるいは提案力のある企業には、今まで培ってきた圧造技術、転造技術や切削技術などの精密加工技術を活かして、ねじ以外のパーツ部品への拡大を図っている企業も見られる。
ただ、平成16年の不安材料は、原材料である線材の値上げの価格転嫁が解決されていないのに、更なる値上げを価格に転嫁することができるかどうかが、当業界の最大の不安材料となっている。
第1941号2・3面
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- 大阪府立産研の業種別景気ヒアリング調査(4) -- 2004/08/30 月曜日