国内ＩＴ市場予測、震災の影響で成長率４．５％減と大幅下方修正
東日本大震災による日本経済への影響が懸念されている。ＩＴ専門調査のＩＤＣジャパンは１８日、震災の影響を受けて、国内のＩＴ市場予測を、当初予測の前年比成長率０．６％増の１２兆６１７２億円から、４．５％減の１２兆１６５億円に大幅下降修正した。
同社の予測では、世界経済危機を克服し、２０１０年以降プラス成長を見込んでいたが、２０１１年は景気の二番底を避けられない状況。景気低迷が見込まれ、企業心理や消費者心理が悪化し、設備投資や消費が減退、ＩＴ支出が抑制されるのではないかとしている。
また、震災による部品調達の影響は、コンバージドモバイルデバイス（スマートフォン）にも影響が表れると予測。国内ＩＴ市場は、需要の減退だけでなく、供給制約によっても抑制されると同社ではみている。
これらの要因から、２０１１年国内ＩＴ市場は１２兆１６５億円、前年比成長率４．５％増で、震災前の予測（２０１１年２月発表）の１２兆６１７２億円、０．６％増から大幅に下方修正した。２０１０年の国内ＩＴ市場の１２兆５８７９億円、２．９％増と比較して大幅な下落となる。２０１１年は、ハードウェア市場、パッケージソフトウェア市場、ＩＴサービス市場のいずれもが前年比マイナス成長となる。
２０１２年は、復興需要や外需がけん引し日本経済は改善すると見込んでいる。景気回復傾向に伴いＩＴ支出が全般に拡大すると予測。２０１１年の落ち込みの反動もあり、２０１２年の国内ＩＴ市場は１２兆４３２７億円、前年比成長率３．５％増と高い成長を予測している。
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- ［通信・端末］国内ＩＴ市場予測、震災の影響で成長率４．５％減と大幅下方修正 2011/04/18 月曜日
