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オムニビジョンが従来のデジタルイメージングの概念を一新

ニュースリリース|オムニビジョン|

 【サニーベール(米カリフォルニア州)2008年5月27日】CMOSイメージセンサー製造で世界最大手のオムニビジョンテクノロジーズ(NASDAQ: OVTI)は本日、従来型のCMOSイメージセンサー技術とは根本的に異なるアプローチを採用した斬新なセンサー設計技術、OmniBSI(TM)アーキテクチャを発表しました。バックサイドイルミネーション(裏面照射、BSI)を採用したOmniBSIの導入により、設計の小型化を目指す同社の画素開発ロードマップを0.9ミクロン画素へと進めながら、一層の画質向上を実現します。これは、デジタルイメージング技術の小型化を進めていく上で重要な技術です。オムニビジョンは、長年にわたる同社のファウンドリでありプロセス技術のパートナーとなってきた台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニー(TSMC)の支援を受けて、このOmniBSIアーキテクチャを開発しました。

 BSIを使ったこの手法は、CameraChip(TM)センサーを裏返しにして、センサーの裏側(バックサイド)にあるシリコン基板側から集光します。この方法は、従来型のフロントサイドイルミネーション(前面照射、FSI)を使ったイメージセンサーとは異なります。フロントサイド照明では、センサーが光子を電子に変換する過程で通過する絶縁体・金属多重層によって、感光部に到達する光量が若干減少していました。FSIによるアプローチは、画素に到達する光を阻止または偏向させるため、結局はフィルファクターを低減させて画素間のクロストークなど別の問題を引き起こすことがあります。BSIでは、層の配列を今までのものとは逆にして、絶縁体・金属層をセンサーアレイの下側に置くことで、入射光が画素に直接取り込まれます。光吸収を最適化するこの斬新なアプローチによって、オムニビジョンは、従来の1.4 ミクロンFSI構成画素の性能を大きく上回るだけでなく、1.75ミクロンFSI構成画素の性能を上回る1.4ミクロンBSI構成画素を製造できるようになりました。

 OmniBSIアーキテクチャは、単位面積当たり感度の上昇、量子効率の向上、クロストークおよび感度不均一性(PRNU)の減少など、FSIを上回る数々の性能改善によって、画質の大幅な向上を実現します。入射光がシリコン基板に直接当たるために、イメージセンサーのフィルファクターが大幅に向上し、クラス最高の低照度感度を実現します。また、主光線の角度がずっと大きくなるために、レンズの高さを低くすることが可能になり、カメラモジュールを薄く作ることができるので、次世代の超薄型携帯電話での利用にも最適です。さらに、BSI技術は、レンズ開口部を従来より大きくできるために、f値(絞り値)を小さくすることができるので、従来よりも優れた撮影性能を持つ高性能のカメラモジュールの開発を可能にします。

 オムニビジョンでプロセスエンジニアリング担当バイスプレジデントを務めるHoward Rhodesは以下のように述べています。「現行の設計ルールでは、FSI画素アーキテクチャを1.4ミクロンまたはそれ以下に縮小すると、金属配線とトランジスタの設計により画素の開口部の大きさを、その物理的限界である光の波長にまで近づけてしまいます。従来型のFSI画素技術につきまとうこの問題を克服するには、65 nm銅配線プロセス技術への移行が必要となりますが、その場合は製造が複雑になり、コストも大幅に上昇します。金属層を4層以上にできるBSIを使えば、微細加工の小型化を進めなくても製造できるという大きな利点を追求できます。つまり、製造上の複雑さやコストの増加を伴う微細加工の小型化に移行する必要はなく、配線して、ダイサイズをFSI設計されたセンサーよりも小さくすることができます。」

 TSMCでメインストリームテクノロジーマーケティング部門のシニアディレクターを務めるKen Chen博士は言います。「バックサイドイルミネーション(裏面照射、BSI)の概念自体は20年以上も前から研究されてきましたが、この技術を利用して市場向けの量産CMOSセンサー製造プロセス開発に成功した企業はありませんでした。オムニビジョンのイメージング技術とTSMCのプロセス開発経験を組み合わせることによって、デジタルイメージングの将来を左右する真の先端技術が実現しました。」

 Rhodesは以下のように結論づけております。「オムニビジョンは、BSIによってデジタルイメージング技術における当社の競争上の優位性をますます広げる一方で、当社の生産現場で豊富な実績がある0.11ミクロンプロセス技術を今後も使い続けることができます。このことはオムニビジョン、ひいては当社のお客様にとってコストと性能を向上するという大きな利点をもたらします。」

 オムニビジョンは現在、8メガピクセルOmniBSI CameraChipセンサーのデモンストレーション中であり、6月下旬には初製品のサンプル出荷を開始できる見込みです。

 ▽オムニビジョン(OmniVision(R))について
 オムニビジョンテクノロジーズ(OmniVision Technologies)は、高性能半導体イメージセンサーの設計・販売大手です。当社のOmniPixel(R)、OmniPixel2(TM)、OmniPixel3(TM)、OmniPixel3-HS(TM)、OmniBSI(TM)技術を使ったCameraChip(TM)は、携帯電話、デジタルスチルカメラ、セキュリティ監視システム、インタラクティブビデオゲーム、ラップトップ/デスクトップパソコン、自動車用および医療用画像処理システムなど、各種の家庭用・業務用アプリケーションの量産市場に向けて高度に集積化されたシングルチップCMOSイメージセンサー製品です。詳しくはウェブサイト(www.ovt.com)でご覧ください。

 ▽免責条項
 BSIの性能実績および各種機能、BSIがオムニビジョンおよびその顧客にもたらす利点、BSIが将来のデジタルイメージングに及ぼす影響、ならびに BSI製品発表の時期に関する記述を含めて、このプレスリリースに含まれるある種の記述は、リスクおよび不確定要素が伴う「将来予想に関する記述」です。この種のリスクおよび不確定要素によって、これらの将来予想に関する記述とオムニビジョンにおいて実際に生じる結果とは大きくかけ離れる可能性があります。そのような可能性があるものとしては、潜在的なエラーの発生、BSIの設計上の瑕疵またはそれ以外の問題、将来のアーキテクチャおよびBSIを搭載した製品の開発に伴って生じるリスク、カメラ付き携帯電話製品に対する技術的要求の急激な変更、競争上のリスク、ならびにフォーム10-Kによるオムニビジョンの最新の年次報告書を含めて、当社がSEC(米証券取引委員会)に随時提出する文書および報告書に詳述したそれ以外のリスクが含まれますが、しかしその限りではありません。新たな情報またはその後発生した出来事、その他いかなる状況が生じても、その結果として、オムニビジョンは、どの将来予想に関する記述に含まれる情報も更新する義務はいっさい負わないことを明示的に宣言します。

 OmniVision(R)、OmniVision のロゴならびにOmniPixel(R)はオムニビジョン(OmniVision Technologies, Inc.)の登録商標です。CameraChip(TM)、OmniPixel2(TM)、OmniPixel3(TM)、OmniPixel3-HS (TM) ならびにOmniBSI(TM)はオムニビジョンの商標です。

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