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ねじ製品の価格是正が緊急課題†

 【ねじ・ネジ・業界紙】「最終の締結部品に使われるねじは、優れた機能を備えながらも目立たぬ存在で無くてはならないのに、その価値は低い評価であった。これは我われ供給側にも責任の一端はあるが、なぜユーザーは毎年繰り返すコストダウンを行なってでも、ねじを使用するのであろうか。それは、ねじに勝るものはないと認めているからであり、購買原価を下げたことで一時は競争力が付くかもしれないが、今はそれも限界に達している。今後もねじを必要とし本当の意味での競争力を養うには、我われの持つノウハウ・技術を活かした新たな製品開発への取り組みなど共存共栄の道を辿らなければ、何時でもあると思われるねじはなくなり産業全体が衰退・消滅するのでは」

「鉄鋼全体の消費量からみれば、ねじへの消費は僅かであるが、大手需要産業の組み立てを支えているのは、ねじである。ねじ用材料が絞り込まれると、ねじ製品の生産にも支障が生じて、組み立て産業への供給も怠り、その悪影響は最終的に鉄鋼の消費へと波及するのではないか。値上げは受け入れているのだから、負の連鎖を招く価格維持のための供給削減をやめないと、末路は互いが倒れることになる」「日本のモノづくりが世界に通用しているのは、高度な品質・精度にもあるが納期を守ることも含まれ、関わる各企業が供給責務を全うしなければ信用も崩れて、市場からの退場を余儀なくされる。やがては、総てを失い滅びていく」「材料の値上がりと品薄は世界的な傾向で、既にねじの輸入品は影響が出始めている。品質・デリバリー面からいっても国内産の方が優れているので、国内メーカーとの信頼を密にし、コストダウンの前に製品確保をおこなうのが懸命である」「材料値上がりから、コストダウンを受け入れられる製品はない。上昇分を吸収する企業努力も限界があり、それでも要求されるのであれば、他社に流れても諦めるしかない」「ねじ価格は、使用する製品に占める割合は僅かである。ねじがなければ完成はしないのであるから、コストダウンの必要は全くない。また、全てを一律にコストダウンするのではなく、完成させるために必要な一つ一つの部品が備える重要性を洗い出して、差異を付けることも考えて欲しい」「転注をたてにコストダウンを飲まされてきたが、材料値上がりを受けて採算性が割れている。納入先に価格改正を打診したところ、逆にコストダウンを要請された。断ると、何日か経過して価格改正を申し込んだ製品図面が同業者数社より見積依頼で寄せられた。正直に納入単価を含めて事情を説明し辞退したら、数週間後に納入先から改正単価での発注がきた」「汎用品のため輸入品との競合になっているが、既に輸入品のほうが単価も高く現物がないのに、輸入品の旧値を引き合いに出してくる取引先もある。我々は安定供給に努めているのだから、もう少しスマートな商売を心掛けて頂きたい」「大手納入先とは年間での単価契約をおこなっているのに、ここ数年は途中でのコストダウンが幾度も実施された。契約時期にきているので、取り巻く材料事情からもロッド毎での交渉に当たっている」「現在使用している製品でのコストダウンは無理なので、締結・ランニングコストなどで削減できる新たな製品を提案した。製品自体そのものの単価は上がったが、他の削減効果があることからテスト採用が始まり、今後の協力要請も受けている。単なるコストダウンでは限度があることを解ってもらえたので、我々ねじのプロをもっと有効に活用して欲しい」


「現状では、材料は上がる事があっても、下がることはないはずだ。納入先には、価格優先か、供給優先か、のどちらかを選択してもらわねばならない。何れにしても、我々は安定供給を前提に取組んでいるので、一方的な要請では通らない状況になっていることを、今一度考えて欲しい」「このような時こそ、材料メーカー、ねじ業界(メーカー・商社)、ユーザーの3者が三位一体となり、材料危機を乗り切るべく互いが知恵を出し、その存在価値を認めあい、新たな時代を築いていく必要があるのではないか」。





第1927号

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