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フセラシ 単体売上げ300億円目標に
【ねじ・ネジ・業界紙】 (株)フセラシ(本社=東大阪市高井田11-74)では、常に変化を先取りした様々な展開を図っている。
昨年4月には将来のモノづくりを見据えて本社社屋・大阪工場が竣工。これらの動向は業界をはじめユーザー産業からも注目されている。
昨年12月7日付けで社長の座を譲り代表取締役会長に就任した嶋田亘氏に、新春インタビューとして同社の近況と今後の動向等について語って頂いた中から、直近の業績をグループ企業やユーザー動向も含め以下の旨で述べている。
フセラシは、大阪・群馬・三重に製造拠点を有し、単体での業績は275億円となっています。これに、九州フセラシ、米国のF・I・T、フセラシファスナー、中国のC・H・F(寧波長華布施螺子有限公司)のグループを加えた合計は300億円を超えています。過去の業績を大きく振り返ると、創業から50年で100億円、その後の20年で100億円。今期のフセラシ単体は300億円目標ですから、5年で100億円の売上げを積み重ねていることになります。これは需要産業の好調も背景にありますが、百億円単位での伸びに要しているスパンは徐々に短期間化し、そのニーズを満たすため常に生産設備及び体制等の最新鋭化・充実化・拡張化に努めています。
中期計画では「FUSE315」をスローガンに掲げ、3年間で15億円のコストダウン、合理化に挑戦しており、昨年の本社社屋・大阪工場の新たな竣工もその一環にあたります。地域に貢献する企業価値、将来のモノづくりに配慮した取り組みであり、大阪工場はマイクロ・小径サイズのパーツへと特化した生産を展開しています。また、各製造拠点並びにグループ企業との連携や管理機能も合せた強化を図っていて、トータルでの再構築を推進しています。
取引先においては、自動車産業関連が売上げの7割強を占めていますが、携帯電話、建設機械、ハウジング、農機具等と幅広い分野のパーツも生産提供しています。自動車向けの製品分類をみると、ナットは4割程度で、ほかは冷間・熱間鍛造にプレス加工や複合加工等を組み合わせた重要締結・構成パーツとなっています。
今後もグローバル化した市場と連動してユーザーニーズは変化を続けますから、我々は徹底的な合理化と生産レパートリーを広げた新しい製品への切り替えなど、同時に対応可能な先の視点に立った展開が更に必要であると思います。需要産業の自動車を例にすると、拡大路線によって当社をはじめ業界内の各企業も増産に次ぐ増産で売上げ増加の活況を呈しています。
しかし、利益をみた場合に一つ一つの製品が適正基準を確保しているのかは疑問であり、これからも想定できる懸念課題であります。コストダウン要請に対して単に製品価格を引き下げるのではなく、ユーザーが納得する総合的な企業価値を構築してパートナー企業の立場のもとに、ベストな提案と製品価格を受け入れて貰えるよう尽力していかねばなりません。
第2064号3面
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- フセラシ 単体売上げ300億円目標に -- 2008/01/31 木曜日