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ペプシコ、08年第1四半期は純利益が5%増

 【パーチャス(米ニューヨーク州)24日PRN=共同JBN】ペプシコ(NYSE:PEP)は24日、2008年第1四半期の決算を発表した。1株当たり利益(EPS)は0・70ドルに増加、純収入は13%、事業部門の営業利益は10%それぞれ増加し好調な決算となった。

 ▽ペプシコ2008年第1四半期業績の概要(増加率、単位%)
 販売量          4
 収入          13
 事業部門営業利益    10
 純利益          5
 EPS          7

 ペプシコのインドラ・ヌーイ会長兼最高経営責任者(CEO)は「第1四半期決算は好調だった。各営業部門の業績は良好で全体のポートフォリオの成果に満足している。この四半期に米国のマクロ経済の鈍化と持続的な国際商品価格の高騰という困難に直面したが、当社のグローバルなフットプリントとポートフォリオの強さと広がりが第1四半期の好調な業績の達成を助けた。われわれはレイズ、マウンティンデュー、ペプシなどのグローバルな中核商品の成長を促進し、北米のG2やトゥルーノース・ナッツと中国、インド、英国でのトロピカーナジュース飲料などのイノベーションを実現した」と語った。

 同会長は「ペプシコ・アメリカス・フーズ(PAF)が受けた商品コストの圧力は大きかったが、価格設定と生産活動の組み合わせにより好業績を達成した。PAFの業績は中南米フーズ部門(LAF)の好調と北米フリトレイ(FLNA)の順調な販売量の伸びが牽引した」と語った。

 また同会長は「ペプシコ・アメリカス・ビバレッジズ(PAB)は経常利益と純利益の安定した増加傾向を維持した。中南米は堅調だったが、軟調な米国LRB部門が北米の販売量を引き下げた。ペプシコ・インターナショナル(PI)はほぼすべての面で順調だった。スナックと飲料の販売量の増加は全部門で広範囲にわたり均衡が取れていた」と語った。

 同会長は「第1四半期に当社は将来の成長と収益性に向けてプラットフォームを強化するために大きな前進を遂げた。ペプシ・ボトリング・グループと提携してわれわれはロシアのジュース最大手レベディンスキーを買収し、この巨大な成長市場で市場をリードする健康なジュースブランドを当社のポートフォリオに加えると発表した。また、われわれは冷凍ディップのサブラフレッシュを当社の北米スナック・ポートフォリオに加えるためシュトラウス・グループとの合弁企業を完成させた」と語った。

 同会長は「全体として当社の第1四半期は年度の良いスタートを切り、われわれは通期の見通しを維持している。商品と経済の見通しは依然としてダイナミックだが、当社の価格設定、生産性、投資戦略は当社が引き続き長期目標を達成することを可能にすると考えている」と語った。

 ▽事業部門別第1四半期業績の概要(増加率、単位%)
               販売量   収入   営業利益
 PAF             3   13     8
     FLNA        2    7     4
     QFNA        0    7     7
     中南米フーズ      8   37    27
 PAB           (0・6)  6     7
 PI           11/15※ 27    26
  英国/欧州        8/25※ 23    18
  中東/アフリカ/アジア 15/11※ 30    32
 ペプシコ全体        4/4*  13    10

 ※はスナック/飲料

 ペプシコ・アメリカス・フーズ(PAF)の収入は13%、営業利益は8%それぞれ増加した。販売量は3%増加。純収入は販売量の伸びと有利な正価設定、有利なミックスを反映して13%増加した。商品価格の高騰にもかかわらずPAFは営業利益の8%増と全体的な好業績を達成した。

 FLNAの販売量は2%増加。販売量の増加は主力商品レイズの1けた台半ばの伸び、チートスとディップの1けた台後半の伸びが促進したが、クエーカー・ライスケーク2けた台の減少と前年の13%の伸びに重なる主力商品ドリトス1けた台前半の減少により一部相殺された。FLNAの収入は7%増加したが、これは販売量の増加と主として減量という形での第1段階の正価設定利益を反映している。営業利益は純収入の伸びにより4%増加したが、商品価格の上昇で一部相殺された。

 QFNAのシリアル販売量はインスタント・シリアルとクエーカー・オートミールにより3%増加したが、ライスアロニとアントジェマイマの減少で相殺された。収入は価格設定措置と有利なミックスの結果、7%増加した。営業利益も収入増を反映して7%増加したが、原材料コストの上昇で一部相殺された。

 LAFの販売量は8%増加したが、これにはアルゼンチンの2けた台の伸びとガメサの1けた台後半の伸び、それにブラジルのラッキースナックスの買収による3・5ポイントの寄与が含まれる。減量はサブリタスのキロ単位の販売量で1けた台前半の減少をもたらしたが、ユニット単位の販売量は2%増加した。同社は第1四半期にブラジルの大規模なスナック製造施設を破壊した火災に伴う製造中断を補うため、最近買収したラッキーブランドの生産能力を全面的に強化して量産を促進した。収入は37%増加した。その要因は純実効価格設定、スナック合弁事業の買収・統合による20ポイントの寄与、それと外貨の5・5ポイントの寄与だった。営業利益は純収入の伸びにより27%増加したが、商品価格の上昇で一部相殺された。買収・統合は7ポイント、外貨は4ポイントそれぞれ寄与した。

 ペプシコ・アメリカス・ビバレッジズ(PAB)の収入は6%、営業利益は7%増加した。PABの販売量はPBNAで2%減少したため第1四半期に微減となったが、中南米市場の1けた台半ばの販売量増加で相殺された。同社の北米事業では炭酸清涼飲料(CSD)の販売量が3%減少したが、非炭酸飲料(NCB)の販売量は前年同期並みだった。CSDの中では主力商品のマウンテンディユーが引き続き伸びたが、主力のペプシの販売量は1けた台半ばの減少となった。NCBの業績はスポーツドリンクのゲータレードの6%の販売量増加が寄与したが、ジュース・ジュース飲料ポートフォリオと同社のアクアフィナ水事業の1けた台半ばの減少で相殺された。

 中南米ではCSDポートフォリオの1けた台半ばの増加とNCBの1けた台後半の伸びが販売量を促進した。

 PABの純収入は純価格設定、有利なミックス、ゲータレードとCSD濃縮液の値上げにより6%増加した。営業利益は主として純収入の伸びを反映して7%増加した。外貨は収入に1ポイント、営業利益に2ポイントそれぞれ寄与した。

 ペプシコ・インターナショナル(PI)の収入は27%、営業利益は26%それぞれ増加した。販売量はスナックが11%、飲料が15%増加した。販売量の力強い伸びと効果的な純価格設定により収入は27%増加した。営業利益は広告・マーケティング投資の大幅な伸びを含めても26%増加した。

 英国・欧州部門では、主としてロシアでの2けた台の伸びとスペインでの1けた台後半の伸びに支えられ広範囲でスナック販売量が8%増加した。英国をベースとしたウォーカーズ事業は値上げの影響を反映して販売量が1%弱減少した。事業買収はスナック販売量を1%増加させた。英国・欧州の飲料販売量は25%増加したが、これにはサンドラの買収とペプシ・リプトン合弁事業の拡大による17ポイントが含まれる。ポーランド、ルーマニア、ロシアでの販売量はすべて2けた台の伸びを記録し、英国での飲料販売はトロピカーナの強さを反映して1けた台後半の伸びとなった。

 英国・欧州の純収入は23%増加した。これは販売量の増加と効果的な純価格設定を反映している。事業買収は6ポイント、外貨は9ポイント寄与した。営業利益は主として純収入の伸びに支えられ18%増加したが、原材料コストの上昇で一部相殺された。営業利益は事業買収により3ポイント減少したが、外貨で10ポイント増加した。

 中東・アフリカ・アジア(MEAA)部門では、中国、南アフリカ、中東、インドの全域で2けた台の伸びによりスナック販売量が15%増加した。飲料では、中国、中東の2けた台の伸びを中心に広範囲の伸びを反映してMEAA部門で販売量が11%増加した。CSDとNCBはいずれも2けた台の増加だった。純収入は30%増加した。これは販売量の増加と有利で効果的な純価格設定を反映した。事業買収・統合は6ポイント(主として中国でのボトリング合弁事業の統合を反映)、外貨は8ポイントそれぞれ寄与した。営業利益は収入増に伴い32%増加したが、原材料コストの上昇と広告・マーケティング費用の増加で一部相殺された。営業利益は事業買収・統合で8ポイント、外貨で7ポイントそれぞれ増加した。

 税率の上昇、純支払利子、企業コストがEPSの伸びに影響を与えた。

 法人未配分経費は第1四半期に1400万ドル増加した。その要因は前年の伸びに重なる値洗いによる損失、事業変革計画への継続的投資、研究開発コストの上昇だが、繰り延べ補償費用の減少で一部相殺された。繰り延べ補償費用は利子所得で記録された対応ヘッジの損失で相殺された。支払利子は純債務残高の増加を反映して1600万ドル増額した。

 第1四半期に報告された税率は前年同期の25・6%に対し26・7%だった。税率の上昇はEPSの伸びを2%減少させた。

 会社全体として為替相場は収入に3ポイント、事業部門の営業利益に2・5ポイント寄与した。

 ▽2008年指針
 同社は2008年の業績が長期目標に一致すると予想している。同社は2008年の販売量の伸びを3-5%、純収入の伸びを1けた台後半、EPSを最低3・72ドルと見ている。また世界全体の商品価格の上昇は9-10%と予想している。税率は約27・5%と予想される。

 営業活動による現金収入はおよそ76億ドル、設備投資額は約27億ドルになるとみられる。自社株購入には43億ドルを費やす計画である。

 ▽ペプシコについて
 ペプシコ(NYSE:PEP)は世界最大手の食品・飲料会社で、2007年の年間売上高は390億ドル余り。世界で約18万5000人を雇用し、その製品はおよそ200カ国で販売されている。同社主要業務部門はスナックのフリトレイ、飲料のペプシコーラ、スポーツドリンクのゲータレード、トロピカーナジュースとクエーカーフーズなど。同社商品ポートフォリオは18ブランドに達し、それぞれが年間小売り販売で10億ドルを超える。「目的意識を持ったパフォーマンス」として定義されているペプシコ社の持続的成長へのコミットメントは、健全な収益を生み出すとともに、サービスを提供している地域社会への利益還元を重視することである。これには各種コンビニエンス食品と飲料に対する消費者のニーズに応え、水、エネルギー、パッケージング活動を通じて環境への影響を軽減し、世界クラスの優秀な人材を採用、保持する多様かつ総合的な社風を通じた社員への支援が含まれる。同社はダウ・ジョーンズの北米サステナビリティー指数とワールド・サステナビリティー指数の構成銘柄になっている。さらに詳しい情報はwww.pepsico.comまで。

 ▽その他
 電話会議:24日午前11時(東部時間)に同社は2008年第1四半期の業績と2008年通期の見通しについて討議するため投資家との電話会議を開催する。詳細は同社ウェブサイト(www.pepsico.com)まで。

 ペプシコの再編成:先に発表した組織再編の結果、同社は2008年第1四半期から北米フリトレイ、北米クエーカーフーズ、ラテンアメリカ・フーズ、ペプシコ・アメリカス・ビバレッジズ、英国・欧州、中東・アフリカ・アジアの6事業部門の業績発表を開始した。2007年は4事業部門だった。

 調整:財務実績と指針討議のなかで同社は非GAAP(米一般会計原則)の数値を挙げることがある。非GAAP数値と発表された財務報告書との調整は同社ウェブサイト「投資家」セクションの「ペプシコ財務プレスリリース」で見ることができる。

(共同通信PRワイヤー)


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