現在位置: HOME > ニュース&コラム > ビジネス・産業 > 国際情報


ミレニアムのベルケイド、米国での売上高は8350万ドル

 【ケンブリッジ(米マサチューセッツ州)10日PRN=共同JBN】ベルケイドの米国での第1四半期の売上高は8350万ドルに成長し、2007年第4四半期より13%、前年同期より42%の増加。

 ミレニアム・ファーマスーティカルズ社(Millennium Pharmaceuticals, Inc.;ナスダック:MLNM)は10日、同社のフラッグシップ製品で再発した多発性骨髄腫患者治療薬の世界的な市場リーダーであるベルケイド(VELCADE=登録商標;一般名ボルテゾミブ)の2008年第1四半期の米国における売上高が8350万ドルだったと発表した。これは2007年第4四半期より13%増、2007年第1四半期より42%増で、ウォールストリートのアナリストの一致した推定を大幅に上回っている。


 ミレニアムのデボラ・ダンサイア社長兼最高経営責任者(CEO)は「ベルケイドの売上高は主として再発多発性骨髄腫患者の使用増大で引き続き増大している。米食品医薬品局(FDA)が新たに多発性骨髄腫と診断された患者へのベルケイドの使用を承認し、わが社がその使用を促進すれば、売上高の増加はさらに加速するとみている。FDAの決定日は2008年6月20日である。承認されれば、ベルケイドの恩恵を受けられる多発性骨髄腫患者の数は2倍になる可能性がある」と語っている。

 ▽ベルケイドについて
 ベルケイドはミレニアムとジョンソン・エンド・ジョンソン・ファーマスーティカル・リサーチ&デベロップメントLLC(J&JJPRD)が共同開発している。ミレニアムは米国内でのベルケイドの商業化に責任を持ち、ヤンセン・シラグが欧州と世界のその他の地域での商業化に責任を持っている。ヤンセンファーマ株式会社が日本での商業化に責任を持っている。ミレニアムとオーソ・バイオテク社は期間限定で米国でのベルケイドの共同プロモーションを行っている。ベルケイドは世界の約85カ国で承認されている。世界で8万5000人以上の患者がベルケイドによる治療を受けている。

 米国ではベルケイドは少なくとも1回の事前治療を受けた多発性骨髄腫患者の治療用に処方されている。また少なくとも1回の事前治療を受けたマントル細胞リンパ腫患者の治療にも処方されている。ベルケイドはボルテゾミブ、ボロン、マニトルに過敏性を示す患者に使用してはならない。ベルケイドは抗新生物療法の経験がある医師の監視下で投与すべきである。欧州連合(EU)と世界の多くの国ではベルケイドは最初の再発後の多発性骨髄腫患者用に承認されている。

 ベルケイド療法に伴うリスクには、末梢神経障害の発症または悪化、治療の全期間を通じた低血圧、心臓と肺の障害、胃腸の悪性事象、血小板減少症、好中球減少症、腫瘍リーシス症候群が含まれている。妊娠の可能性がある女性はベルケイドによる治療中は妊娠を避けるべきである。重症の知覚、運動末梢神経障害の症例が報告されている。末梢神経障害の長期的結果はマントル細胞リンパ腫では研究されていない。急性うっ血性心不全の発症または悪化、左心室駆出分画低下の開始が、左心室駆出分画低下のリスク要因が少ないか全くない患者での報告を含め、報告されている。ベルケイドを投与されている患者で肺臓炎、間質性肺炎、肺浸潤、急性呼吸促進症候群など原因不明の急性びまん浸潤型肺疾患がまれにだが報告されている。これらの事象の一部は致死的である。これらの事象の比率が高いことが日本で報告されている。ベルケイドを投与されている患者で可逆性後白質脳症症候群(RPLS)の報告がまれにある。RPLSはまれな可逆性の神経障害で、てんかん、過度の緊張、頭痛、昏睡、精神錯乱、失明などの視覚、神経障害を伴うことがある。ベルケイドは血小板減少症、好中球減少症と関係がある。ベルケイドに関連した胃腸、脳内の出血の報告がある。輸血を考慮してもよい。ベルケイドによる治療中は全血球数(CBC)を頻繁にチェックすべきである。急性肝不全のまれな症例が多剤投与患者、原因となる重症の症状がある患者で報告されている。

 総合安全性データ:多発性骨髄腫患者(N=1008)、マントル細胞リンパ腫患者(N=155)1163人を対象にベルケイド1・3mg/m2/投与量を週に2回、2週間にわたって単剤投与した後、10日間の休止期間を置いた第2相、第3相研究の安全性データが集約され、図表化された。これらの研究では、ベルケイドの安全性特性は多発性骨髄腫患者でもマントル細胞リンパ腫患者でもほぼ同じだった。総合分析では最も報告が多かった悪性事象は無力症状(疲労、不定愁訴、衰弱を含む)(64%)吐き気(55%)下痢(52%)便秘(41%)末梢神経障害NEC(末梢知覚神経障害、重症の末梢神経症を含む)(39%)血小板減少症、食欲減退(食欲不振を含む)(それぞれ36%)発熱(34%)おう吐(33%)貧血(29%)だった。患者の20%が少なくとも1回の4度以上の毒性を経験し、最も多かったのは血小板減少(5%)と好中球減少(3%)だった。全体で患者の50%が研究中に重度の悪性事象(SAE)を経験した。最も多く報告されたSAEは好中球減少(7%)発熱(6%)下痢(5%)おう吐(4%)吐き気、脱水症状、呼吸困難、血小板減少(いずれも3%)などである。研究者が薬剤関連だと考え、投薬中止に至った悪性事象は22%の患者で起こった。中止の理由には末梢神経障害(8%)無力症状(3%)血小板減少、下痢(それぞれ2%)が含まれている。全体で患者の2%が死亡し、その死因は研究薬剤とおそらく関連があると研究者がみなした。これには心臓停止、うっ血性心不全、呼吸不全、腎不全、肺炎、敗血症の報告が含まれている。この総合分析にはベルケイドとドキシル併用の第3相研究は含まれていない。

 ベルケイドの臨床試験、患者、医師に関する詳しい情報はミレニアムの医療製品情報部1-866-VELCADE(1-866-835-2233)に問い合わせを。

 米マサチューセッツ州ケンブリッジに本社を置く有力なバイオ医薬品会社のミレニアム・ファーマスーティカルズは、新しいがん製品のベルケイドを販売しており、製品候補の堅実な開発パイプラインを持っている。ミレニアムの研究、開発、商業化活動は2つの治療薬分野-腫瘍と炎症-に集中している。ヒトゲノムについての知識、病気のメカにズについての理解、工業化された医薬品発見プラットフォームを応用して、ミレニアムは革新的な製品候補のエキサイティングなパイプラインを開発している。ミレニアムのウェブサイトはwww.millennium.com。

 ミレニアムは2008年4月10付けで、ニューヨーク州の企業である武田アメリカ・ホールディングズ株式会社(以下武田)およびデラウエア州の企業で武田の全額出資子会社であるマホガニー・アクイジション社(「マージャー・サブ」)と合意文書、合併計画を結んだと発表している。これによってマージャー・サブはミレニアムの発行済み普通株全株を買い取るためにキャッシュによる株式公開買い付けを行い、ミレニアムは武田の全額出資子会社になる。

 ▽追加情報とその入手方法
 この文書が述べているミレニアムの発行済み普通株に対する公開買い付けはまだ始まっていない。この文書はいかなる証券の購入申し出でも、販売申し出の勧誘でもない。ミレニアム普通株購入の勧誘、申し出は、武田が米証券取引委員会(SEC)に提出予定の購入申し出と関連文書に従って行われる。公開買い付けの開始時に武田はスケジュールTOによる公開買い付け届出書をSECに提出し、ミレニアムはスケジュール14D-9に基づいて公開買い付けに関する勧誘/勧告文書をSECに提出する。公開買い付け届出書(購入の申し出、関連の伝達文書、その他の申し出文書を含む)と勧誘/勧告文書は重要な情報を含んでおり、公開買い付けについて決定を行う前に慎重に読んで考慮すべきである。これらの文書はミレニアムの全株主に無料で送付される。さらに、これらの文書のすべて(およびミレニアムがSECに提出するその他の文書のすべて)はSECのウェブサイト(http://www.sec.gov)で無料で入手できる。投資家および証券所有者はwww.millennium.comでもミレニアムがSECに提出した文書の無料コピーを入手できる。

(共同通信PRワイヤー)


関連記事

powered by weblio


前後の記事



記事バックナンバー

購読のご案内

取材依頼・プレスリリース

注目のニュース
最新の産業ニュース
写真ニュース

最新の写真30件を表示する