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スティーブ・ジョブズのベッドルームから出てきたアップル1

【ケルン(ドイツ)2013年10月15日PRN=共同JBN】ドイツ、ケルンのAuction Team Brekerは2013年5月、「Apple 1 コンピューター」の価格で新記録という世界的ニュースを生み出した。この1976年に製造されたコンピューターは、あらゆる予想を覆して51万6500ユーロ(67万1400米ドル)で落札された。

Auction Team Brekerは11月16日、上とは別の「Apple 1コンピューター」を出品するが、今回はオリジナルの白いボール紙の外箱(元箱)が付属している(予想価格:25万-40万ユーロ/30万-50万米ドル)。このコンピューターはユニット番号46で、Appleの最初の発注者Byte Shopに納入された初回ロット50台の1台である。

この「46番」は現在も稼働する極めて数少ないApple 1の1台(YouTube/AuctionTeamBrekerを参照)で、またオリジナルの外箱付きはこれが唯一知られている例である。スティーブ・ジョブズ氏がまだ両親の家に住んでいたころの寝室の珍しい写真には、このオリジナルの外箱に入った最初の出荷分50台の山が写っている。

インターネット接続すらできない1台のコンピューターに、50万ユーロ(67万米ドル)という価格は信じがたいようだが、「Apple 1」現象は着実に盛り上がっている。Appleコンピューターの初期モデルは、長年にわたり個人の間で譲り渡されてきたが、ごく最近公開のオークションに出品されるようになってきた。

誰もが知るAppleというブランド名、そして最新の製品と同じく最も初期の製品に対するユーザーの愛着心、これが記録的価格を生み出す主な要因のひとつになっている。またApple 1はその当時一番進んだコンピューターというわけではなかったが、現在最大の価値をもつ企業の最初の製品であり、Appleの最も代表的な発明であることはほぼ議論の余地がない。

とはいえ、最初の2つの要因と同様に、第3の要因も重要である。それは「ノスタルジー」だ。収集家は物品を選ぶ時、自分の若い時代を思い起こす。とりわけ変化の激しいコンピューターの場合はそうだ。「Apple 1」は、手に入れられるホームコンピューターのひとつとして紛れもなく歴史的に重要なだけでなく、アメリカンドリームの具体的なシンボルでもある。2人の若い大学生がアイデアを持ち寄り、そして35年後には世界で最も成功した企業になったのだ。

文化的なアイコンに価値を付けるのは易しいことではない。しかし前回の「Apple 1」の世界記録をつくった価格は、現代の代表的な収集品となったものと比較してみることができる。例をあげれば、289万米ドル/223万ユーロで落札された「Auction Comics Magazine」(1938年)、30万2500米ドル/26万8000ユーロの世界一高価格の「バービー人形」(1999年)、218万4000米ドル/168万ユーロの最も高い「ライカカメラ」(1955年)などである。そう見てくると、いまも稼働し、スティーブ・ウォズニアック氏のサインがあり、オリジナルのソフトウエア、オリジナルの外箱がそろった「Apple 1コンピューター」の現在の価値はどれほどになるだろう? 世界の「アップルファン」は、それを知るため11月16日、http://Breker.comにログインしてみる必要がある。
詳細は(http://www.breker.com/Read%20More)を参照。


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