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パンのカタチから価格識別、ベーカリースキャン注目集める

ベーカリースキャン
ベーカリースキャンによる会計を体験する来場者。瞬時に価格が表示され驚きの様子
 29日から大阪市住之江区のインテックス大阪で始まった中小企業総合展(中小企業基盤整備機構主催)では、モノづくり企業が有する特色ある技術や製品が展示されている。このうち、中小製造業の経営者が連携する大阪ケイオスでは、加盟企業の共同開発品が来場者の興味を誘っている。

 パンの会計をスムーズにする「BakeryScan」(ベーカリースキャン)は、トレイに載せるだけでパンの価格が表示される画像識別システム。読み取り機上部に備え付けたカメラがパンのカタチを識別し、パンの種類と一致する名称と価格を客側モニタに表示する。ポスレジと連動させることで会計を瞬時に済ませることが可能である。

 パンの会計は一般的に、店員がパンの種類を判断し、価格を1つずつレジに打ち込む。ただ、この場合、名称を予め覚えておく必要があり、店員の能力に依存する。昼間などの混在時は、清算作業が追い付かずに長い列が生まれ、購入の機会的損失を招くこともある。ベーカリースキャンでは、トレイに載せたパンを最大8個まで自動識別し、その合計価格が瞬時に計算される。このためレジに打ち込む時間が大幅に短縮される。

 このシステムはもともと、産業用コンピューターシステム会社のブレインが開発。一般消費者にも受け入れられるような製品づくりを目指し、ケイオスを通じて知り合った工業デザイナーと切削溶接メーカーの鈴木製作所とともに製品化に取り組んだ。既に複数の店舗で導入されている。

 ケイオスメンバーの松田英成氏(マツダ・社長)は「互いに知恵を出し合い、それぞれ得意とする技術を活用し合うことで、新たな価値を創造する。ケイオスではこうした取り組みを進めて、中小企業の可能性を最大限に引き出していきたい」と語っている。


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