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消費者は経済低迷で高級ブランド志向に、ブランド・ファイナンス調査

【ロンドン19日PRN=共同JBN】世界のトップブランドに関するブランド・ファイナンス(Brand Finance)の最新調査「グローバル500」によると、厳しい経済見通しにもかかわらず、消費者は我慢するどころか従来の日常品や低価格製品に背を向け、豪華なライフスタイルかつ贅沢なブランドを受け入れている。

ブランド・ファイナンス(商標)「グローバル500」リポートによると、世界的な経済沈滞によって、人々が経済状況とは無関係に品質を求めるという、新しいタイプの不況への抗体とあこがれを煽る「アルファブランド」が生まれた。われわれの調査結果は、消費者が経済不透明の時代には低価格製品に関心を示すという傾向に逆らって、高品質の最先端デザインと高級婦人服で欲望をますます満たしたがっていることを示している。世界トップのファッションチェーンの一部は、ルイ・ヴィトン(49億米ドル)、エルメス(34億米ドル)、ラルフローレン(33億米ドル)などのビッグ・ブランドがブランド価値を増加させ、利益が急増した。

2012年には、プラダ、コーチになどの高級ファッションハウスが再び仲間入りする一方、クリスチャンディオール、バーバリーが「グローバル500」リストに新規に加わっている。高級ジュエリーブランドのティファニーも29億米ドルで初めて「グローバル500」の仲間入りを果たした一方で、スイスのオーダーメイド時計メーカーであるカルティエが31億米ドルの価値でトップブランドのランキング入りした。

消費者は経済の沈滞に甘んじながらも、ロールスロイスなどのブランドはブランド価値を17%増加させ31億米ドルに達し、ダイムラーとBMWは高級自動車への新たな関心に恩恵を受けてブランド価値を20%、5%それぞれ増加させた。

消費者が高級品をほしがっているさらなる証拠として、セインズベリー現在58億米ドル価値)、ASDA(94億米ドル)、さらにはマークス・アンド・スペンサー(45億米ドル)は困難な年を経験し、大通り沿いのスーパーマーケットの価値は下落した。

最新のテック・ガジェットも現代の消費者にとっては必携の商品である。テクノロジー・ライフスタイル・ブランドもまた、「グローバル500」リストで優位を示し、昨年のリストで79%増加した。今年の「グローバル500」には49社のテクノロジー企業が登場し、僅差ながら最も価値あるセクターとなった。ライフスタイル・テクノロジー・ブランドであるアップルは、世界で最も価値あるブランドとしてグーグルを追い越し、ブランド・ファイナンスがこれまでに算出した価値の中で最も高価な706億米ドルを記録した。

ブランド・ファイナンス社(Brand Finance plc)のデービッド・ヘーグ最高経営責任者(CEO)は今回のリストについて「今年のリポートにおける高級ライフスタイル・ブランドが極めて目立った。世界は経済的苦境の中で縮こまっているが、人々は高品質で長持ちする製品を製造すると思うブランドに苦労して得た現金を投じている。さらに、『グローバル500』の総価値が昨年と比べて3・3%増加して3兆4150億米ドルに達したことは経済にとっては明るい材料である」と語った。


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