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富士電機初の燃料電池輸出は独ダイムラー社向け

 【ベルリン・東京28日PRN=共同JBN】ドイツの燃料電池市場が新しい参入社を迎えた。富士電機が国外としては初めてドイツ・ハンブルクにあるダイムラー向けに業務用燃料電池を供給する。この産業分野への投資は増大方向にある。

 また、カナダの燃料電池大手、バラード・パワー・システムズ社はこのほどGermany Trade & Invest(ドイツ貿易・投資振興機関)、の支援を受けてドイツ国内に欧州本部を開設した。Germany Trade & Investは2月29日から3月3日の間、東京で開催される本年度の第8回国際水素・燃料電池展(FC Expo 2012)に出展し、ドイツにおける燃料電池産業の最新の動向とビジネスチャンスについての情報を提供する。

 Germany Trade & Invest(ドイツ貿易・投資振興機関)の水素電池・燃料電池分野担当の専門スタッフ、ラファエル・ゴルドシュタイン氏はベルリンで、「燃料電池市場の国際化は重要な一歩である。ドイツの再生可能エネルギーが占める大きなシェアと脱原発の決定は、この分野における開発と商業化を加速させることになった。企業各社はこの国で際立った第一参入者としての優位性を獲得できる」と語った。

 ドイツでは2011年には電力の19・9%が再生可能なエネルギー源から得られており、この数字は着実に上昇しており、エネルギーの備蓄とスマート・グリッドというソリューションの必要性は緊急度を増している。風力や太陽光という変動性に富むエネルギー供給源は需要のピーク時に対処するためには備蓄をするか、また他の形でうまく管理されていなければならない。固定型と可動型という二つのソリューションが適用されており、それには電気自動車、燃料電池車両が含まれる。富士電機として初の欧州向け輸出はダイムラーだが、そのダイムラーグループのディーラーであるメルセデス-ベンツ・ハンブルクで燃料電池システムとして使われ、固定、可動両タイプ燃料電池がドイツで勢いを増していくことを誇示することになる。

 Germany Trade & Invest(ドイツ貿易・投資振興機関)はドイツ連邦政府の対外貿易、対独投資誘致機関である。同機関はドイツ市場へのビジネス活動拡大を望む外国企業にアドバイスを提供する。また、外国市場への参入を望むドイツ企業には対外貿易に関する情報を提供する。


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