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ハイアールが大阪にアジア本部設置、東京と京都に研究開発センターも

 【東京15日PRN=共同JBN】世界最大の家庭電化製品ブランドであるハイアール・グループ(海爾集団有限公司)は15日記者会見を行い、大阪にアジア本部、東京と京都に研究開発センターをそれぞれ設置すると正式に発表した。この展開は、日本をビジネスの3大要素である研究開発、製造、マーケティングを結合した海外市場の一つとして確立するという動きである。会見ではまた、ハイアールの国際市場での成長と世界ブランドとしての名声を確立するための長期戦略計画が紹介された。

 この記者会見はハイアールの日本における2番目のブランドである「AQUA(アクア)」の正式発表を機に開かれた。ハイアールは、インドネシア、マレーシア、フィリピン、ベトナムにおける家電製品販売事業に加え、日本で三洋電機の洗濯機と家庭用冷蔵庫事業を買収した。三洋電機の無形資産の一部である「AQUA」は、2011年ハイアールに移転された。ハイアールはデュアル・ブランド戦略の一環として日本市場で「Haier」と「AQUA」の2つのブランドを所有する。

 ハイアールはAQUAの市場占有率での350億円を含め、2012年の売上高を500億円と予測している。しかし同社は、市場占有率増だけを目標にしているだけではない。ハイアールの梁海山執行副総裁は「当社にとって最も重要なのは、日本の消費者をより良く理解し、日本での事業、技術革新、資源の集中化を通じて日本の消費者が求める高品質の家電製品を提供することにある」と強調した。

 ハイアールは買収にあたって、日本の消費者に高品質な製品を提供し続けるためAQUAの独自の技術、機能、コンセプトというDNAをそのまま継承することを決定した。AQUAはハイアール所有の下で、洗濯機の1ブランドから60種類に及ぶ洗濯機、冷蔵庫その他の白物家電からなるブランドに進化した。日本で購入できるAQUAは生活の質を大事にする日本の中高所得層をターゲットにしている。AQUAのブランド・コンセプトは、ハイアールによって「人生は大切である」と定義され、「人生の毎日に価値がある」とする人々のために製造される。

 ハイアールは日本以外に東南アジア市場でもデュアル・ブランド戦略展開を始めており、そこでは「Haier」と「SANYO」のブランド名が使われる。日本におけるハイアールのアジア本部は、革新指向の研究開発、製造、2つの地域市場のマーケティングを監督することになる。

 ハイアールの杜鏡国副総裁は記者会見で「ハイアールは、日本の成熟した家電市場と技術革新やデザインにおける世界的な指導的地位のため、日本をアジア本部の本拠地に選んだ。本拠地に選んだことと、ハイアールが日本で過去10年以上におよぶ事業によって得られた深い理解と洞察力とが結びつき、今後はハイアールの最先端革新と世界クラスの競争力によって、世界1のグローバルな主要家電ブランドとして成長と一体化が促進される」と語った。

 ▽ハイアールについて
 ハイアールは過去27年にわたって国際市場で世界的に有名なブランドを確立することに注力してきた。現在までのところ、160以上の市場で61カ所の販売センター、研究開発センター10、21の工業団地を設立した。またハイアールはユーロモニターによって、世界における市場占有率で、何年も連続して世界1のグローバル・メジャー家電ブランドにランク付けされている。

 大阪に置かれるハイアールのアジア本部は、東京、京都の2研究開発センターを監督する。同本部は現在、資本金2億5000万円として登録されており、220人雇用している。同本部はまた、日本市場における個別のAQUAとHaierブランド販促に関するキャンペーンを監督すると同時に、滋賀県の家庭・商業用製品製造会社も監督する。

 ▽AQUA(アクア)について
 AQUAはもともと、サンヨー洗濯機のマーケティング・ブランドとして作られた。2006年に作られたAQUAは、前例のない「エアウォッシュ」技術で有名になり、エネルギーと価格に敏感な日本の消費者に長い間人気となった。ハイアールは2011年に、日本市場への拡大戦略の一環として三洋電機からAQUAを買収した。


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