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企業役員の多様化が大きな課題、コーン・フェリーが調査結果発表

【シンガポール6日PRN=共同JBN】コーン・フェリー・インターナショナル(Korn/Ferry International)が行った取締役就任の多様性に関する調査の結果によると、アジア太平洋地域の企業の役員会で女性役員が占める割合は低いままであり、男性役員に比べてアジア太平洋の地域特性が異なっていることが分かった。

調査によると、アジアの取締役会は、特に現在多くの国が世界経済の転機にある時、もっと多様な役員を採用することが緊急ニーズになっている。香港、インド、マレーシア、ニュージーランド、シンガポールの5カ国・地域の70%余りの企業には女性社外取締役がいない。2人以上の女性役員がいる役員会はほとんどなく、3人以上の女性社外取締役を持つ役員会はないに等しい。

役員会の多様性に焦点を当てたアジア太平洋では初の調査結果は、オーストラリア、中国、香港、インド、マレーシア、ニュージーランド、シンガポールの時価総額に基づく大手100社をカバーしている。調査は役員会で主要な地位に就いている女性と男性の役員の度合いとともにこれらの国での女性と男性役員の経歴を比較している。これら諸国の総計6538人の役員の内5793人が管理役職(ディレクター)を保有している。

調査はシンガポール国立大学(NUS)ビジネススクールのマク・ユエン・ティーン准教授の指導の下で行われた。同准教授はアジアにおけるコーポレートガバナンスの権威として認められている。

コーン・フェリー・アジア・パシフィックのグローバル・コンシューマー・マーケット担当マネジングディレクターでボード&最高経営責任者(CEO)サービスプラクティスのメンバーであるのアリシア・イ氏は「アジアの成長軌跡は世界経済に注目する方向に進んでいるので、最も有効な役員会は職務機能、部門、性別を多様化する国際性のあるものになる」と語った。同氏はさらに「世界は消費者、指導者、ますます増える人材プールとしての女性の能力と力を注目している。企業は成功する役員会が対象とするマーケットを反映し、同じような指導チームではますます複雑なビジネス環境の中でビジネスをする備えが足りないことを認識し始めている」とコメントした。

調査はまた、以下のような女性・男性役員間の地理的特質の主要な違いが明らかにした。
 *すべての国で、女性役員は男性役員より若く、平均3歳ほどの違いがあった。
 *女性役員は男性役員と比較して、法律、会計学の教育を受けている傾向がある。男性役員は女性役員より、エンジニアリングとサイエンスの教育を受けている傾向がある。
 *すべての国で、女性社外取締役の平均的任期は男性役員より短い。
 *女性役員は男性役員より公共部門あるいは非営利部門の経験を持っている。
 *女性役員は概して会長、取締役会議長職など役員会の指導的職務に就くことが少ない。

多様性のそのほかの面は以下の通り。
 *平均して、中国は若年層の役員がいる。
 *香港企業、続いてわずかな差で中国企業は、2世代かそれ以上の役員を持つ傾向が大きい。
 *マレーシア、シンガポールを例外として多数の役員会は、単一人種(民族)出身である。

アリシア・イ氏は「多くの有力企業は、より多様性のある役員会や経営チームがより有効であり、より優れた企業業績につながり得るという多くの証拠があるため、性別、極めて厳格に設定した従業員対象、改善の道を探り、求めるなど、今や多様性を追求しようとしている」とコメントした。

同氏はまた「多様性の問題は今後数年に加速することは間違いない。独立精神に富み才能があり熱意あふれた役員の多様な蓄積を持つことによってのみ、企業はアジアの消費の牽引力をつながり、収益につなげることができる。投資家はまた、グッド・ガバナンスおよび持続性を進め、不安定で問題の多い世界経済をよりいい方向に進めるために、多様性のある役員会を求めている」と付け加えた。

このリポートの電子バージョンはコーン/フェリー・インスティチュートのウェブサイト(http://www.kornferryinstitute.com/about_us/thought_leadership_library/publication/3188/
diversity_scorecard)で閲覧、ダウンロードすることができる。

▽コーン・フェリー役員会&最高経営責任者(CEO)サービスプラクティス
コーン・フェリー・インターナショナルの役員会&最高経営責任者(CEO)サービスプラクティスは、役員探しと選任、CEO探しと選任、CEO後継者計画と評価、役員会の効率、役員報酬に関するコンサルティングについて顧客を支援している。

▽コーン・フェリー・インターナショナル・アジア・パシフィック(Korn/Ferry International Asia Pacific)について
米州、アジア太平洋、欧州、中東、アフリカにプレゼンスを持つコーン・フェリー・インターナショナルは人材管理ソリューションの世界的プロバイダーである。1973年にエグゼクティブ・サーチ会社としてアジアで初めてのオフィスを東京に構え、現在はアジア・パシフィックの主要ビジネスセンターに18の事務所がある。同社はロサンゼルスに本社を持ち、顧客企業に向けて人材の招致、展開、開発、報酬のための一連のソリューションを提供している。

コーン・フェリー・インターナショナルやその関連企業についての詳しい情報はウェブサイト www.kornferryasia.comを、方向性におけるリーダーシップ、知的財産、調査についてはウェブサイトwww.kornferryinstitute.comを参照。


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