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ノースロップ・グラマンのALMDSを調達、海上自衛隊が機雷対策に

【東京、メルボルン3日PRN=共同JBN】海上自衛隊はこのほど、日本の海岸線と港湾に出入りする海上交通防衛のため、4基のヘリコプター搭載レーザー機雷探知システムを調達した。これは、ノースロップ・グラマン社(NYSE:NOC)製の空中照射レーザー・機雷探知システム(ALMDS)が外国の海軍に直接委託販売された最初のケースである。

米海軍用ALMDSプログラム・マネジャーのドナ・カーソンジェリー氏は「ALMDSによって、日本の海上自衛隊はMCH-101掃海・輸送ヘリコプターを使った飛行速度で、かなりの距離をカバーすることが可能になる。この技術によって、機雷探知と無力化までの時間が大幅に短縮される。ALMDSは、脅威に先立つ機雷防衛策を提供する」と語った。

機雷探知システムはレーザーを用いて、海面近くに係留された機雷の探知、識別、位置把握を行うためストリーク菅の光検出・測距(LIDAR)を利用する。このシステムは広範囲の探知能力を持ち、扇状にレーザービームを照射して帯状の広さを確保し、ヘリコプターが前進するのにあわせて、「押しぼうき」のようにこの範囲を光で一掃していく。

4台のカメラがレーザーの扇状のビームで照射された同じ帯域をカバーするように配列されている。システムがイメージを受信するのに従って、自動目標認識アルゴリズムが機雷と思われる目標をピックアップし、そのイメージを識別のために保存する。このイメージは、ヘリコプター上のフリートオペレーターがコンピューターを使ったポストミッション分析ツールで識別する。

ノースロップ・グラマン軍用機システムのセクター担当副社長兼ゼネラルマネジャーであるパット・マクマホン氏は「海上自衛隊の機雷防衛策スイート・ソリューションにALMDSが加わったことにより、機体探知能力が大幅に強化された。このシステムは米海軍用として最初に開発された。またこの能力が搭載されたことによって、日米合同作戦の際の米海軍と海上自衛隊間の情報交換が改善されるだろう」と述べた。

ノースロップ・グラマンはALMDSの供給に際して、業界パートナーの川崎重工、富士通と緊密協力して作業を進めている。

マクマホン氏はまた「機雷防衛システムの追加によって、当社と日本の防衛省との強力な関係が広がり、このパートナーシップを大変誇りにしている。この関係は60年代初めにまでさかのぼる」と語っている。日本の航空自衛隊は1982年以降、ノースロップ・グラマン製のE-2Cホークアイ空中早期警戒管制システムを使用している。

ノースロップ・グラマンは、航空宇宙、エレクトロニクス、情報システム、技術サービス
における革新的システム、製品、ソリューションを世界の政府、法人顧客に提供する世界的大手安全保障企業である。


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