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天然ガスの需要取引は急拡大、仏CEDIGZが予測

 【リュエイユマルメゾン(フランス)12日PRN=共同JBN】国際協会のCEDIGAZが昨年12月に発表した世界のガス業界に関する最新の年次調査「2011年の世界の天然ガス」は、世界のガス市場における最近の変化について詳細な説明を提供している。この研究は世界のガス業界の新たな勢いと新興の地域ガス市場のパターンに焦点をあてている。

 2011年の世界のガス生産量を3%増加と予測しているCEDIGAZの調査は、世界的なガス生産拡大の全体的で長期的な上昇傾向を確認している。しかし、この全体的状況には高度に対照的な地域的発展が隠されている。世界のガス供給はいくつかの市場(特にアジア)の勢いと、2011年に消費が推定9%減少した欧州などほかの地域の経済、気候状況に順応している。

 短期的にはガス需要の急成長とそれよりさらに急速な国際取引の拡大が予測されている。さらに、長期的要因、新たな要因がいずれも生産の成長をうながしている。CIS(独立国家共同体)と中東の在来型備蓄の継続的な拡大、集中によって、この2地域は世界のガス供給で役割を強化することができた。非在来型ガスの開発が加速化され、その一方で世界の成熟した多くの油田で逆に在来型ガスの生産がより大きく減少している。

 世界のガス市場はますます中国と中東によって動かされている。CEDIGAZによると、中国の消費レベルは2015年までに現在の2倍になる。

 新たな技術的、商業的機会に刺激されて、LNG業界はこの数年で新たな成長段階に入った。26の新たな液化プロジェクトで2020年までに世界の能力を60%増加させることが計画されている。世界のLNG取引は短期的に急拡大しており、部分的には福島原発事故後の日本の電力不足のためもあって、2011年に10%増加したと推定されている。その結果、LNGの供給過剰は解消した。

 最後に、アジア市場の成長と北米における非在来型ガスのブームは大きな地域間価格差が続く方向を示していて米国、カナダのLNG輸出プロジェクトを勇気づけており、CEDIGAZによると両国は2010年までに世界のLNG取引の4%という限定されたシェアを占めることになるだろう。

 CEDIGAZは天然ガスの情報を専門とする協会で、ガス会社とフランス石油研究所(IFPEN)が1961年に設立した。本部はパリ近く。ウェブサイト:http://www.cedigaz.org


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