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昭和電工、リチウムイオン二次電池部材の生産設備能力を増強

 昭和電工は19日、リチウムイオン二次電池向け部材である人造黒鉛負極材(SCMG)、正負極添加剤(カーボンナノチューブVGCF)、電池包材用アルミラミネートフィルムの各生産設備の能力を増強することを発表した。以下概要。

<各生産設備の能力増強の概要>
(1)SCMG
 生産拠点:大町事業所(長野県大町市)
 生産能力:年産能力1000トンから順次同3000トンへ(粉砕工程等各工程のボトルネック解消)
 設備の稼動時期:2012年上期(予定)

(2)VGCF
 生産拠点:川崎事業所(神奈川県川崎市)
 生産能力:年産能力100トンから同200トンへ(生産ラインを1系列増設)
 設備の稼動時期:2012年初頭(予定)

(3)アルミラミネートフィルム
 生産拠点:昭和電工パッケージング(株)彦根工場(滋賀県彦根市)
 生産能力:年産能力を1.5倍に(ドライラミネーターを増設)
 設備の稼動時期:2011年末(予定)

 二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの排出削減や化石エネルギーに対する依存低減に向け、電気自動車やハイブリッド車などの環境対応車の需要が伸びつつあるす。また、2011年3月11日に発生した東日本大震災にともなう計画停電をきっかけとして、産業用や家庭用の蓄電池についても注目が集まっている。

 これらの理由により、2013年以降は自動車や蓄電用途向けの大型リチウムイオン二次電池市場が本格的に立ち上がり、需要が急速に伸びることが予想されている。このため、同社は大型リチウムイオン二次電池の高容量化、長寿命化に寄与する部材であるSCMGおよびVGCFの能力増強を決定した。

 また、ノートPCや携帯電話へ搭載されている小型リチウムイオン二次電池は、スマートフォンやタブレット端末の需要拡大により、さらなる成長が見込まれる。このため、リチウムイオン二次電池の小型化を可能にする電池包材用アルミラミネートフィルムについても増産する。なお、今後は省スペースや高放熱性などの特長を生かし、環境対応車に搭載される大型リチウムイオン二次電池への展開も加速させる。


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