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アントワープ港に到着、マースクラインの超大型コンテナ船

【アントワープ(ベルギー)24日PRN=共同JBN】世界最大手コンテナ船会社マースクラインの新しいコンテナ船で1万3000TEU(TEUは20フィートコンテナを1単位と換算)の積載能力を持つマースク・エンフィールド号(Maersk Enfield)が6月22日、処女航海の寄港地であるベルギーのアントワープに到着した。デンマーク企業であるマースクラインが、このような大型船をアントワープに向かわせたのはこれが初めてで、このコンテナ船のアントワープ入港は、「初めて」シリーズの新たな一つとなった。アントワープ港はスヘルデ川の第3次大水深化工事が完成しており、船を大型化して寄港させたのは、工事完了後のアントワープ港に対する(マースクラインの)大きな信頼を示している。アントワープ港湾局の参事であるマルク・ヴァン・ペール会長は「アントワープ港の深水化工事は商業的に成功だったことがはっきりした。世界最大のコンテナ輸送船会社が信頼を寄せてくれたアントワープ港は今や、世界最高水準の港湾だ」と述べた。

アントワープ港にはここ数カ月、超大型コンテナ船(ULCS)の寄港が目覚ましく増加した。スヘルデ川の深水化工事のおかげで、こうした大型船は潮位に関係なく13・10メートルの喫水で湾内航行が可能となった。潮位によっては最大喫水線は15・50メートルとなる。2009年には潮位による最大喫水線は14メートルどまりだった。深水化工事の結果、船会社はアントワープ港に向かう船に1500TEUの追加積載が可能になった。スヘルデ川航行常任委員会は今後も、港湾へのアクセス状況を引き続き見直して行く。また、外海に出る際の港湾との境界地点における喫水比率を小さくする可能性について調査を行う。

アントワープを寄港先とすることで船会社はアクセスの良さだけでなく、持続性も選んだことになる。マルク・ヴァン・ペール会長は「アントワープが内陸深くに位置しているのは、この点から評価されている。ハンブルクからルアーブルまでの各地の港に比べて、アントワープは内陸に100キロ入っている。道路や鉄道輸送に対して、最大限に海上輸送を使えることになるわけで、時間やコストの節減になるだけでなく、炭素排出量も減らすことができる。持続性を求めることは、船会社にとっては重要な優位点だ」と述べた。

アントワープ港でマースク・エンフィールド号は、左岸のデュールガンクドックに係留。到着後24時間で同船は英国のフェリクストウに向け出航する。


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