現在位置: HOME > ニュース&コラム > ビジネス・産業 > 航空・宇宙


ボーイングが日韓市場予測公開、約1210機の需要見込み

 米航空機製造大手のボーイングは、北東アジア(日本、韓国)の民間航空機市場に関するデータと予測を公開した。それによれば、今後20年間の北東アジア地域における民間航空機需要は機数ベースで約1210機、そのうちの45%に相当する540機が双通路型機となり、北東アジアは双通路型機市場においての主要市場になると試算している。

 ボーイングの世界予測では、2029年までの20年間の新造機の市場規模を、機数ベースでは旅客機と貨物機を合わせて3万900機、金額ベースでは3兆6000億ドルと予測。同社民間航空機部門マーケティング担当バイス・プレジデントのティンゼス氏は「世界経済には、回復基調から拡大基調への移行という明るい兆候が見られ、航空市場も世界経済の好転を反映して成長が予想されます」と述べている。

 また「アジア太平洋地域全体は長期的に航空需要の順調な伸びが予測され、今後20年間にわたる成長率は年率で7.1%と試算しています。世界平均の4.9%と比べても高い伸びとなっています。今日では、世界の約3分の1の輸送量がアジア太平洋地域に関するもので、2029年までには、全体の43%がこの地域を発着、あるいは地域内の輸送となるでしょう」との見解を示した。

 日本市場に関しては「日本の航空市場は今後も緩やかな成長が続きます。これまでの20年間、日本市場は機体の代替が活発に行われ、大型機から767型機や777型機のような燃費効率の良く航続距離の長い双通路型機にシフトしてきました。787型機の導入もあり、この傾向は今後も続くでしょう。新路線の開発や直行便の運航に関してもより多くのオプションが出来ることから、航空会社の経営や旅客の利便性の向上につながります」と述べた。

 さらに「アジア太平洋地域では、ロー・コスト航空会社は活発にビジネス展開をしていますが、日本市場においてはわずか4.7%しか占めていません。羽田空港の再拡張、航空自由化政策などもあることから、今後はロー・コスト航空会社の日本市場への参入が増えると予想されます」と今後、低下価格運賃を全面に押し出した航空会社が増えるとの考えを示した。


関連記事

powered by weblio


前後の記事



記事バックナンバー

購読のご案内

取材依頼・プレスリリース

注目のニュース
最新の産業ニュース
写真ニュース

最新の写真30件を表示する