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バイオリファイナリー工場建設、エレバンスとウィルマーが合弁事業

 【ボーリングブルック(米イリノイ州)28日PRN=共同JBN】エレバンス・リニューアブル・サイエンシズ社(以下エレバンス)は28日、世界的規模のバイオリファイナリーを建設するため世界最大手アグリビジネス・グループであるウィルマー・インターナショナル社(以下ウィルマー)と合弁企業を設立する契約を結んだと発表した。合弁企業はエレバンス独自のバイオリファイナリー技術を利用して、高付加価値パフォーマンスの化学品、最新バイオ燃料、油脂化学品を製造する。これら製品に対する既存および急速に台頭する新たな大きな需用が界面活性剤、抗菌剤、活性剤、再生可能バイオディーゼル、環境に配慮したジェット燃料に存在する。

 この商用規模の製造施設は、製品容量180kMT(約4億ポンド)で始まり、360kMT(約8億ポンド)まで拡大する能力がある。施設はウィルマーがインドネシアのスラバヤで現在建設中の新しい統合製造コンプレックス内に置かれる。

 新しいプラントは2011年に運転を開始する予定で、エレバンスのバイオリファイナリー技術に基づくすべての施設と同様に、パーム、マスタード、大豆、ジャトロファ、廃油など多くの再生可能な油性原材料を使って処理する能力がある。

 運転が始まると、バイオリファイナリーは化学品に対する独自配分のアルファオレフィンと内部オレフィンを含む環境対応型オレフィンと、次世代燃料すなわち新しいマルチ機能エステルと9-デセン酸を含む酸類とともに油脂化学品と次世代バイオ燃料の希少混合物を製造する。

 ウィルマー社バイオ燃料・油脂化学品部門責任者のラフル・カール氏は「エレバンスの独自技術は、当社の現行ビジネスと資産の足跡と良く適応しており、素晴らしい成長の機会を与えてくれる。同技術は当社が製造する再生可能な資源材料の価値を高める非常に資本効率のよいものである。当社施設でこの技術を開発、展開するため協力していきたい」と語った。

 エレバンス社のクライン・ジョンソン最高経営責任者(CEO)は「ウィルマーは再生可能な原材料を製造、精製、販売するリーダーとして、当社が投資する初の商業規模のバイオリファイナリーにとって理想的なパートナーとなる。ウィルマーの大きな能力とアジアにおける既存の業務拠点によって、われわれは統合施設を迅速に建設して操業を開始し、費用対効果があり稼働能力の高い再生可能ベースの特殊化学品の市場化を加速することができる。この合弁企業はエレバンスが国際的に伸びる新たな一歩となる」と語った。

 合弁企業は関係政府の承認など一定の条件を持たす必要がある。

 ▽エレバンス・リニューアブル・サイエンシズ(Elevance Renewable Sciences, Inc.)について
 エレバンス・リニューアブル・サイエンシズは、米イリノイ州ボーリングブルックにあり、天然油から幅広い分野の特殊化学品を製造する。オレフィン・メタセシス(olefin metathesis)と言われるノーベル賞受賞の技術を使って、同社は高性能ワックス、機能油、抗菌剤、潤滑油、添加物、その他化学品を製造する。エレバンスはビジネス・ウィーク誌の「2008年最も成功した新規企業トップ10」にランクされている。同社の詳しい情報は http://www.elevance.comを参照。

 ▽ウィルマー・インターナショナル(Wilmar International Limited)について
 ウィルマー・インターナショナルは1991年に創設され、現在アジアで最有力のアグリビジネス・グループである。同社はシンガポール証券取引所の時価総額で最大の上場企業にランクされている。

 同社のビジネス活動は油ヤシ栽培、食用油精製、脂肪種子粉砕、消費者用パック詰め食用油処理と商品化、特殊油脂、油脂化学、バイオディーゼル製造、穀物処理と商品化など。

 ウィルマーは長年にわたり統合アグリビジネスモデルを確立して、農産物処理ビジネスすなわち着手、処理から広範な農産物製品のブランド化、商品化、流通までの全バリューチェーンを掌握している。スケール、統合、ロジスティックスなどのビジネスモデルの利点を通じて、同社はバリューチェーンの1段階ごとに利益を生み、重要な業務上の相乗効果とコスト効率を生み出している。

 同社の詳しい情報はhttp://www.wilmarinternational.comを参照。


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