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NHKとフォスター電機、超軽量スピーカー開発 従来の20分の1

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開発した様々な形状のスピーカー(写真・NHK)
 日本放送協会(NHK)はフォスター電機と共同で、軽量スピーカーを開発した。ポリウレタン高分子膜を用いることで、従来型の20分の1の重量で、広帯域音の再生が可能になった。

 新開発のスピーカーは、ゴムと同等の弾性を持つポリウレタン高分子膜の両面に導電性を持つ高分子を塗布して伸縮自在な電極を形成し、この電極に電圧をかけることで電極同士を引き合わせて膜を伸縮させ、振動版を駆動するもの。通常のスピーカーで用いられるコイルや磁石などが不要なため、超軽量なスピーカーが製作できる。

 今回試作した直径16センチの円形スピーカーの重量は約60グラムで、従来のコイル型のスピーカーの約20分の1を実現した。

 さらに、2枚の高分子膜を交互に伸縮させて振動板を駆動する立体構造を実現するとともに、高分子膜の音響特性を補償する信号処理回路を付加することにより、80ヘルツから15キロヘルツまでの広い周波数帯域の音を再生することが出来る。

 大きな特長としては、様々な形状のスピーカーを作ることが可能なため、形や大きさを自由に選ぶことにより、家庭の中でも目立たない形で使用できるスピーカーとして期待される。

 今後は、スーパーハイビジョン用22.2マルチチャンネル音響の家庭導入に向け、ダイナミックレンジの向上などさらなる音質向上を目指す。このスピーカーは、5月27日から30日に開催する放送技術研究所の一般公開で展示される。


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