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ポルシェ新型HV「911GT3R」公開へ、耐久レースも参戦

911GT3R
ジュネーブモーターショーで初披露される「911 GT3 Rハイブリッド」。耐久レースにも参戦する(写真・ポルシェAG)
 ポルシェAGは、3月2日開幕のジュネーブモーターショーで、ハイブリッドシステム搭載の「ポルシェ911 GT3 R」を世界初披露する。レース専用に開発したハイブリッドテクノロジーを採用。フロントにはそれぞれ60kWを発生する2基のモーターで駆動し、リヤに搭載された480PSを発生する4リッター水平対向6気筒エンジンをアシストする。

 同車では、バッテリーを使用する通常のハイブリッド車とは異なり、ドライバーズシートの隣に搭載されたエレクトリカルフライホイールパワージェネレーターがモーターに電源を供給。このライホイールジェネレーターは、最高回転数4万rpmを誇り、それ自体が運動エネルギーを蓄える。ブレーキ時にフロントアクスルの2基のモーターがジェネレーターとして作動し、このフライホイールジェネレーターにエネルギーを蓄える。

 蓄積後は、必要な場合はいつでもエネルギーを使用することが出来る。例えば、コーナー脱出時や追い越しの際には、フライホイールに蓄えられたエネルギーを使うことが出来る。この場合、フライホイールがジェネレーターモードとなって電気機械的に減速され、その運動エネルギーを使ってフロントの2基のモーターが最大120kWの出力を供給する。このパワーブーストはドライビングコンディションにより異なるが、約6~8秒間使用することが可能。

 これまではブレーキを使用するたびに熱に変換され無駄になっていたエネルギーが、高い効率で駆動力をブーストするエネルギーに変換される。

 レースの条件に応じて、このハイブリッドシステムを使ってより大きなパワーを得られるだけでなく、燃費も向上する。効率性の向上により、搭載燃料を減らしたり、ピットストップの回数を減らすなど、911 GT3 Rハイブリッドのパフォーマンスを高めることに繋がる。

 911 GT3 Rハイブリッドはジュネーブでデビューした後、ニュルブルクリンクの各長距離レースでテストされる。このテストプログラムのハイライトは、5月15日から16日にかけてニュルブルクリンクの北コースで開催される24時間レース。このレースでの目的は911 GT3 Rハイブリッドで勝利することではなく、最先端のテクノロジーの推進と「レースラボ」において今後のロードゴーイングスポーツカーにおけるハイブリッドテクノロジーの使用に関するデータを取ることです。

 911 GT3 Rハイブリッドは、サーキットでも公道でも、より少ない燃料でより大きなパワー、より高い効率とより少ないCO2排出量の達成を目標として掲げる「ポルシェ インテリジェントパフォーマンス」フィロソフィを完璧に具現化したモデル。


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