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チタン業況回復へ動向報告、10月にチタン協会年次大会

 【ブルームフィールド(米コロラド州)22日PRN=共同JBN】国際チタン協会(ITA)はこのほど、米フロリダ州キシミーのゲイロード・パームズ・ホテルとコンベンションセンターで10月3-6日開かれる第26回ITA年次大会(TITANIUM 2010)と展示会に会員社からの報告書の提出を求める呼びかけを行った。

 ITAは国際的なチタン産業を促進する最新の技術、マーケティング、ビジネス、アプリケーションなどの動向に応える報告書を求めている。提出されるこれら報告書はチタン供給業者、ユーザー、学術/研究コミュニティーのメンバーに対してプレゼンテーションを促す。

 ITAの会議報告で考慮されるトピックは、需要供給、製造と部品設計上の革新(粉末冶金:鋳造および鍛造)の動向、主要マーケット動向(航空宇宙、自動車、医療、消費者および産業)、世界的取引(素材の調達、輸送および流通上の問題、新市場におけるビジネス関係の確立)、そして短期的にチタン業界に影響する金融上の見通しなど。

 年次大会への報告書の提出期限は3月1日である。500語以下にまとめた報告書要約はITAあてに電子メール(conference@titanium.org)経由で送付するよう求められている。ITAは4月1日までに(発表のため)選択した報告書を通知する。ジェニファー・シンプソン(Jennifer Simpson)氏がITA(ウェブサイトwww.titanium.org)の事務局長である。ITAは報告書のほかに、フォーラムへの出席を計画する関係者の登録を受け付ける。このフォーラムの座席は限られているがまだ登録することができる。

 ITA年次大会議長のドーン・S・ヒックトン理事長は「世界の経済状況は引き続き混乱状態にあり、チタン産業にとっても前例のないこの時期に開かれるこの重要な行事は、出席者が業界リーダーとさまざまな見解を交換する多くの機会を与え、チタン産業の世界的状況に貴重な洞察が得られることになる」と語った。ヒックトン氏はピッツバーグにあるRTIインターナショナル・メタルズ社の副会長件社長兼最高経営責任者(CEO)でもある。同氏は「参加者はまた製造、製品開発、チタン利用法に対する最新の市場情報、成果を知ることになる。私はこの会議が参加者にとって有益であると信じており、会場でお会いしたい」と語った。

 ITA会長のヒューストンのペリーマン社社長兼CEOのフランク・L・ペリーマン氏は「2010年と2011年はチタン業界にとって重要な年になる」と予見した。同氏はそのため会議が重要であることを強調して、国際的動向とビジネスの機会を重視する出席者に有益であると述べた。同氏は「業界は業況回復の構えを見せており、2010年会議は将来展望について協議する素晴らしいフォーラムを提供する。毎年さまざまなプレゼンテーション、フォーラム、展示会を通じて豊富な情報が提供され、共有される。今年の年次大会も例外ではない」と語った。

 それにしても2009年は、チタン業界にとって困難な1年だった。国際的なビジネス状況は世界的な金融破綻と景気後退とともに重要な航空宇宙と工業プログラムの遅延によって妨げられた。活気のないビジネス環境を測る多くの基準の中でも、米証券取引委員会(SEC)に対して提出された企業四半期ごとの決済報告によると、2009年の最初の9カ月で米主要生産者向けチタン精錬製品(ビレット、バー、プレート、シート、ストリップ)の出荷は、2008年の同期と比較して25%減少した。

 ITA年次大会はチタン産業プロフェッショナル、供給業者、顧客、利権者のニーズ合わせて計画されている。出席者は主として、経営、販売・マーケティング、製品開発、製造、エンジニアリングおよび設計、購買、品質管理などの分野で経営責任のある役職についている。


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