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米イノバライト社、シリコン太陽電池の記録的な転換効率達成

 【サニーベール(米カリフォルニア州)9日PRN=共同JBN】プリント・シリコンインク太陽電池技術を提供している株式非公開会社のイノバライト(Innovalight,Inc.)は9日、シリコンインク・プロセスの太陽電池で太陽光から電気への転換効率が記録的な18%という結果を示したと発表した。この業界標準サイズ太陽電池による結果は、世界で認められている二つの太陽電池試験センター、米エネルギー省の全米再生可能エネルギー研究所(NREL)とドイツのフラウンホファー太陽エネルギーシステム研究所(ISE)でそれぞれ独自に確認された。

 イノバライト独自のシリコンインクとプロセス技術によって、結晶シリコン太陽電池メーカーはすでに設置されている製造ラインに簡単なステップを追加して、生産能力と太陽電池性能を劇的に増大させ、コストを削減することが可能になる。ソーラー業界の有力リサーチ会社ナビガント・コンサルティングの主任アナリスト、ポーラ・ミンツ氏によると、結晶シリコン太陽電池技術は現在の商業太陽パネル市場の86%を占めている。

 NRELのマーサ・シムコデービーズ上級プログラムマネジャーは「NRELは大変重要な実績である18%の効率をこのほど確認した。また、イノバライトが最近、エネルギー省から資金提供を受けているNRELを通じて300万ドルの技術インキュベーター下請け契約を獲得したことを喜んでいる」と語っている。

 イノバライトのホマー・アントニアディス最高技術責任者は「イノバライトのシリコンインク、プロセス技術はほかに差異化要因のない太陽電池市場に魅力的なソリューションを提供するものだ。業界標準の成膜ツール使用に最適化されているイノバライトのソリューションは太陽電池製造の経済性を向上させる」と述べている。

 イノバライトは現在、一連の太陽電池製造会社と協力し、カリフォルニア州サニーベールの自社施設でシリコンインクを製造している。同社はシリコンインクに基づく技術を発展させて最終的には結晶シリコン太陽電池の転換効率を20%以上に引き上げることを目指している。

 ▽イノバライトについて
 イノバライトはカリフォルニア州サニーベールに本社を置く株式非公開会社。シリコンインク技術に基づいてより低コストの太陽電池を製造するための低コスト、高性能技術を開発している。同社はベンチャー・キャピタルの支援を受けており、米エネルギー省からも多くの開発資金を受けている。詳しい情報はwww.innovalight.comへ。

 ▽全米再生可能エネルギー研究所(NREL)について
 NRELは再生可能エネルギーとエネルギー効率の研究と開発のための米エネルギー省(DOE)の主要な国立研究所。NRELはアライアンス・フォー・サステーナブル・エナジー社がエネルギー省のために運営している。詳しい情報はhttp://www.nrel.govへ。

 ▽フラウンホファー太陽エネルギーシステム研究所(ISE)について
 フラウンホファー太陽エネルギーシステム研究所(ISE)は十分なエネルギーの供給に必要な技術と先進国、中間国、途上国における環境的に健全な基盤について研究を行っている。この目的のため、同研究所は太陽エネルギーの熱利用、光電変換工学、ソーラービル、電力供給、マイクロエネルギー技術、化学的エネルギー転換、エネルギー貯蔵、エネルギーの合理的利用の分野でシステム、コンポーネント、材料、プロセスを開発している。同研究所の研究は太陽エネルギー利用の科学的基礎の調査から生産技術とプロトタイプの開発、デモンストレーション・システムの建設にまでわたっている。同研究所はサービスとして計画を立案し、助言し、ノウハウと技術施設を提供している。詳しい情報はwww.ise.fraunhofer.deへ。


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