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東レなど 溶剤の生産で中国に合弁会社設立、投資額20億円

 東レと、東レ・ファインケミカルは29日、中国石化集団(SINOPEC)傘下の中国石化集団資産経営管理有限公司と、ジメチルスルホキシド(DMSO)の生産・販売合弁会社を09年7月に中国河北省滄州市に設立することを発表した。

 新会社名は「滄州東麗精細化工有限公司」。資本金は1億人民元(約14億3300万円)で、出資率は東レ・ファインケミカルが60%、資産管理公司が40%。資産管理公司が有するDMSOの中間体原料ジメチルスルフィド(DMS)生産設備を取得するとともにDMSO生産設備の新設工事を実施し、年間1万トンのDMSOを生産・販売する。総投資額は約2100万ドル(約20億円)となる。

 DMSOは、有機化合物や無機化合物を溶かす非プロトン系の極性溶剤で、高い溶解力や浸透性を活かし、電子部品やプラントの洗浄剤をはじめ、自動車部品成型用の剥離剤、医薬・農薬などの反応溶媒など、幅広く使用されている。

 DMSOの世界需要は08年で約6万トンと推定され、特に中国市場においてはDMSOを使用する日系や台湾系の電子部品メーカーの進出により、電子材料用途の拡大が見込まれる一方、医薬・農薬分野での需要拡大が見込まれている。

 東レ・ファインケミカルは現在、DMSOにおける世界トップメーカーとして千葉事業場(千葉県市原市)および東海事業場(愛知県東海市)で年間1万7000トンを生産している。同社では今回の合弁新会社の設立を機に、DMSOのグローバルオペレーション体制を構築し、世界トップメーカーとしての地位をより強固にする。


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