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田中貴金属 鶴岡工場の生産能力増強、売上80億円へ

 田中貴金属工業は22日、鶴岡工場(山形県鶴岡市)の主要製品であるプリント配線板の生産能力を20%増強することを発表した。同社ではプリント配線板における積極的な営業展開の実施より関東地区のユーザーから新規受注件数が30%増加している。今後更なる需要の増加が見込めるとして生産能力を増強し、受注数の拡大を目指す。なお今回の施策により同工場における09年度の売上目標は約30%増の80億円に上方修正された。

 同社・鶴岡工場では、プリント配線板の製造に加え、高性能のプリント配線の設計から実装までの一貫製造体制を敷き強化を進めている。特に顧客の商品開発の加速化と、商品の高性能化、高速化、高密度化による高度な技術要求を迅速に応えるため、07年からプリント配線板の設計事務所を東京に開設、08年には製造技術エンジニアを東京に配置して、密接な協力関係を築いて、新製品開発の迅速化に寄与するなど、事業の強化を図ってきた。これにより関東地区の新規受注件数が30%増加、09年は新製品を中心に、更に20%の受注拡大が見込まれている。

 今回の施策はこうした受注拡大を見込んでの取り組みで、生産能力を増強するだけではなく、CAD端末の入れ替えや増設などにより新規図番の処理能力を1.5倍に引き上げることで、期待される需要増加への対応と納期短縮化を図ることで、更なる受注拡大を後押しする。

 生産能力の増強では、工場敷地内の建屋を1500平方メートルに拡大するとともに、設備レイアウトの見直しを行い、増産体制を整える。またプリント配線板の製造以外にも、新製品開発のための試作品の設計から、少量、中量のリピート品の部品実装、更に配線板から部品実装の一貫製造体制を強化する。


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