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エアバスがA320ファミリー量産計画変更、月間2機減産

 欧航空機製造大手エアバスは20日、2009年10月以降、単通路型A320ファミリーの生産レートを月間36機から34機に変更することを発表した。ワイドボディ型A330/A340ファミリーの生産量は現行の月間8.5機を維持するが、計画していた増産は一時取り止める。世界的な経済不況で景気の先行きが不透明である中、航空会社が旅客数の減少に対応しているため、エアバスは市場の需要を見据えて今回の量産計画変更を決定した。この量産計画変更による雇用の影響はない。

 エアバスのトム・エンダース社長兼最高経営責任者(CEO)は、「我々は引き続き市場の動向を見ながら対応していく。柔軟性と適応力がこの今の経済危機においては重要である。エアバスは2008年末に過去最高の生産レートを達成した。しかし今やほとんどの地域で航空輸送量が落ち込み、多くの航空会社が輸送規模を縮小している。もし必要ならば我々はさらなる生産量の削減も行う可能性がある」と述べた。

 エアバスの2008年度の引き渡し数はこれまでで最高の483機を達成しており、2009年度も同じレベルの引き渡し機数を目指す。今回の生産量変更は2009年度の引き渡し目標には影響を及ぼさないとしている。

 現在エアバスは3600機以上の受注残を抱え、経営再建計画である「パワー8」プログラムも順調に進捗している。

 A318、A319、A320、A321で構成されるA320ファミリーは、単通路型機のベストセラー機で、これまでに6300機以上の受注を獲得。現在、約220社以上に3700機以上が引き渡されている。信頼性の高いA320ファミリーは単通路型機の中で最も低い運航コストを持つ。

 A330/A340ファミリーは250座席から380座席を装備し、地域路線から超長距離路線まで幅広く対応する広胴型機である。高い乗客への快適性と運航効率性を持つA330/A340はこれまでに約1400機の受注を獲得し約100社に950機以上が運航されている。


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