三菱ＭＲＪのパイロンを担当、米スピリット・エアロシステムズ
【ウィチタ（米カンザス州）２３日ＰＲＮ＝共同ＪＢＮ】スピリット・エアロシステムズ社（ＮＹＳＥ：ＳＰＲ）はこのほど、三菱航空機株式会社から次世代の三菱・リージョナル・ジェット（ＭＲＪ）として知られる小型旅客機のパイロン設計と製造に選定された。
この契約でスピリット・エアロシステムズは小型旅客機市場に参入することになる。
スピリットのマイク・キング上級副社長兼推進システム・ゼネラルマネジャーは「わくわくするような小型旅客機の開発で三菱航空機のパートナーになれてうれしい。新しい顧客とそのチームメンバーに当社社員が毎日生産している製品品質とその能力を示す機会に興奮している。この仕事で三菱航空機と素晴らしい関係を築きたいと思っている」と語った。
パイロン作業は米カンザス州ウィチタのスピリット社工場で行われる。パイロンは航空機のエンジンとケーシングを主翼に固定する巨大で極めて特殊な航空機構造部分である。スピリット社のウィチタ工場は何十年間もの大型商用航空機用パイロン製造の経験を持っている。同工場では現在すべてのボーイング機用パイロンを生産している。
スピリット社の上級副社長で最高技術責任者(CTO)のジョン・ピラ氏は「航空産業におけるスピリット社の技術経験に三菱航空機の幅広い能力が結びついて小型航空機市場で成功する大きな可能性がある」と述べた。
三菱航空機株式会社の戸田信雄社長は「三菱はスピリット社が世界クラスの商用航空機製造に長い歴史を持っているためこの新航空機開発に参加してもらった。スピリット社との新しい関係が成功すると確信している」と語った。
ＭＲＪは７０－９０席クラスの旅客機で乗客にエコノミー、キャビンでの快適さを提供する最先端技術を用いている。最初のＭＲＪ引き渡しは２０１３年に予定されている。
▽スピリット・エアロシステムズについて
スピリット・エアロシステムズは米カンザス州ウィチタに本社を置く世界最大手の商用航空機アセンブリーと部品の独立系サプライヤーである。同社はカンザス工場のほかオクラホマ州のタルサとマカレスター、スコットランドのプレストウィック、英国セームルズベリーで操業しており、米ノースカロライナ州とマレーシアで新しい製造工場の建設を進めている。米国での中核製品には機体、パイロン、ナセル（エンジン室）、翼部品が含まれる。また、同社は北米、欧州、アジアで予備部品、スペアパーツ、保守・修理・オーバーホール、フリートサポートサービスを含め、アフターマーケット・カスタマーサポートサービスを提供している。スピリット・ユーロップはエアバスを含む多くの顧客向けに翼部品を製造している。
ウェブサイト：http://www.spiritaero.com
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- ［航空・宇宙］三菱ＭＲＪのパイロンを担当、米スピリット・エアロシステムズ 2008/10/24 金曜日
