現在位置: HOME > ニュース&コラム > ビジネス・産業 > 電子・半導体


新世代タッチコントローラーを発表、アトメルがIC新製品

 【サウサンプトン(英国)7日PRN=共同JBN】アトメル(Atmel(登録商標) Corporation, ナスダック:ATML)は7日、タッチキー/タッチスライダー機能を単一デバイスに組み合わせて搭載したタッチコントローラーIC新製品、AT42QT2160を発表した。このAT42QT2160は、2-8個のタッチキーチャンネルで構成されるスライダー1個で独立したタッチキーを最大16個までコントロールすることができる。さらにホスト制御によるPWM出力機能を使って最大11個のLEDをコントロールすることもできるので、外付けのLEDコントローラーを使う必要がない。

 各種の機能を組み合わせたこのデバイスは、スペースを節約し、設計時間を短縮するとともに、コントロールキー配置に設計柔軟性を発揮するので、携帯電話やパーソナルメディアプレイヤーのような消費者向けアプリケーションにおいてマルチメディアHMIコントローラーとして使うのに最適である。また、動作電圧範囲が広く(DC1・8V-5・5V)消費電力が小さいので、デジタルスチルカメラ、PDA、携帯ゲーム機などそれ以外のバッテリー駆動式アプリケーションにもたいへん適している。

 AT42QT2160には、クアンタム・リサーチ・グループ(2008年3月にアトメルが買収)が特許を持つ電荷転送技術(charge- transfer technology)が使われている。これにより、堅牢性と信頼性に富むパフォーマンス、スペクトラム拡散変調とフィルタリングアルゴリズムによる高いEMI(電磁干渉)耐性、製品寿命全体にわたるデバイスの構成および各キーごとにユーザーが定義できる感度閾値を実現している。さらに、隣接キー抑制(adjacent key suppression, AKS)と呼ばれるもうひとつの特許技術により、隣接するキーから送られる信号をインテリジェントに抑制して、目的のキーのタッチを確実に捉えることができる。

 PWM機能を持つGPIO(汎用I/O)x3個のほか共有ポートx8個を搭載しているAT42QT2160は、PWM機能を持つI/O拡張デバイスを追加する手間や費用をかけずにホスト用標準出力を追加できる。また、2ワイヤーインターフェース(I(2)C互換)でホストの再構成可能性を実現する。システム消費電力を抑えるために、このチップはシステム・マルチインプット・ウェイクアップ(MIWU)機能を搭載している。これにより、入力信号が設定レベルに到達したら2ワイヤーインターフェースを通して、または専用出力ピンにより、ホストまたはそれ以外のシステム部品による反応を引き起こすことができる。任意のサイズ(6ミリx6ミリ以上)および形状にできるタッチボタンセンサー電極は通常、プリント回路基板上またはフレキシブル回路上の銅パッドで作られる。タッチ表面は、厚さ最大3ミリのガラス製、または最大2・5ミリプラスチック製のどちらでも作ることができる。

 アトメル社MCU事業ユニットのピーター・ジョーンズ業務執行取締役は「当社では、成長が最も著しいエンベデッドアプリケーションのひとつを利用するために、タッチ技術の研究開発を推進してきた。この製品は、来年に向けて多数立ち上げる予定の新製品の第1弾だ。今後12カ月以内に当社の技術を採用した携帯電話は最大で60機種発売されると当社では期待しており、ラップトップPCからコンシューマーエレクトロニクスまであらゆる製品分野でタッチコントロールが急増するだろう。このビジネスは今、たいへんおもしろい時期に入っている」とコメントした。

 AT42QT2160はクアンタム・リサーチ・グループの電荷転送技術を使ってアトメルが製品化した静電容量式タッチコントローラーの最新製品である。これらの新製品には、単数または複数のタッチボタン、タッチスライダー、タッチホイール用のQTouch(商標)コントローラー、さらに高密度のマトリックスキーパネルに適したQMatrix(商標))デバイスなどがある。

 ▽価格および出荷時期
28ピン、4ミリx4ミリQFNパッケージ仕様のAT42QT2160サンプルはすでに発売中。各部品の年間10万個の量産単価は0・98ドルから。開発サポート用のデモボードも発売中。

 ▽アトメルについて
アトメル(Atmel)はマイクロコントローラー、先端ロジックLSI、ミックスドシグナルLSI、不揮発性メモリ、ならびに高周波(RF)部品の設計製造の世界大手。アトメルは、業界で最も広範囲に及ぶ知的財産権(IP)技術ポートフォリオを活用することによって、消費者向け製品、産業用製品、セキュリティ、通信、コンピューティング、自動車の各市場に特化した完全なシステムソリューションをエレクトロニクス産業に提供することができる。

 同社のタッチ技術部門(旧社名:クアンタム・リサーチ・グループ)では、PC、家電製品、自動車向けアプリケーションのほか携帯電話やエンタテインメント市場の各種アプリケーションに対応した専用のタッチセンスコントローラーを提供している。

 アトメル(Atmel登録商標)、社名ロゴおよびその組み合わせはアトメルまたはその子会社の登録商標、QTouch(商標)、QMatrix(商標) その他はアトメルまたはその子会社の商標である。それ以外の用語および製品名は、他社に商標登録されている可能性がある。
 ▽詳細情報:

アトメル製品AT42QT2160に関する情報はウェブサイト参照:
http://www.qprox.com.

(共同通信PRワイヤー)


関連記事

powered by weblio


前後の記事



記事バックナンバー

購読のご案内

取材依頼・プレスリリース

注目のニュース
最新の産業ニュース
写真ニュース

最新の写真30件を表示する