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社説 波紋

かき氷の時期が延びている・・・

 かき氷。このところ朝晩は過ごしやすくなり、日中も以前に比べれば暑さは弱まっているものの、日によっては未だ未だ厳しく、冷たいものが手放せない。

 この夏は最高気温更新なども多く、暑さから逃れて束の間の涼が得られるものとして、提供店には長蛇の列が途絶えない光景もみられた。

 誕生の歴史は不明だが、清少納言の枕草子の一文に「削り氷にあまづら入れて、新しき金鋺に入れたる」の記述が残されている。当時(平安時代)は特権階級しか口にできない貴重な品であったようだ。

 明治20年代に氷削機の開発を受けて大衆的な飲食物となり、呼び名は「ぶっかきごおり」から由来したもの云われる。夏氷=なつごおり、氷水=こおりみずとも呼ばれ、かちわり(ごおり)も一つである。

 気温30度以上が美味しく感じるとされ、もうすぐ9月を迎えるが、あと何杯ほど口にするのだろうか。暑さとは反比例し、聞かれるニュースは寒くなる内容ばかりだが、既に氷山の一角を食してしまっているのかもしれない。   


[2018年8月27日付け本紙2446号掲載分]


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