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社説 波紋

宅配の値上げ

 宅配最大手による運送費の値上がおこなわれる。個人の荷物も対象になるようで、送る側、受け取る側と、多くの人にとって何かしらの影響は避けられないものになるのではないか。

 原因は、留守による再配達も関係するが、急激な取扱量の増加に対応が追いつかない人手不足ともされる。大手一社の昨年1年間に増加した荷物の量は約1億4千万個。日本の総人口を上回る。

増加の一番にはネット通販の荷物があげられて、今や我々の生活に深く根付くと共に、業務・仕事の中でも幅広い利用がみられる。

人手不足は宅配業界に限ったことではないが、企業間を越えた合理的・効率的な配達方法の一つとして、これまで各社がそれぞれに届けていた荷物をエリア、建物等に別け、1社の宅配業者(運送会社)が請け負う共同、合同の取り組みが始まっている。

まだまだ試験段階、課題もみられるが、業界全体、ライバル企業同士が打開策を模索するその姿勢は“競争の中の協調”に捉えることもでき、将来を見据えた一つの見本として考える必要もあるのではないか。

[2017年4月17日付け本紙2397号掲載分


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