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ACAL Energyが耐久性に優れた燃料電池を発表

【ランコーン(英国)2013年7月2日PRN=共同JBN】英化学エンジニアリング企業のACAL Energy Ltdは2日、同社独自の化学工学FlowCath(登録商標)による高分子電解質膜(PEM)を使った水素燃料電池が、第三者自動車産業による耐久性テストで目立った劣化兆候なしに1万時間のランタイムに達したと発表した。ACAL Energyの画期的アプローチはまた、通常の燃料電池技術よりかなり安価である。

1万時間というのは30万マイル(約50万キロメートル)の走行に相当し、水素燃料電池が同様のテスト条件下の最高の軽量ディーゼルエンジンと比肩する耐久性を持つことになる。この耐久性は、予測される約10%の劣化限界値で15万ロード・マイル(約25万キロメートル)に相当する5000時間まで車両を駆動するという燃料電池に対する米エネルギー省(DoE)2017年ターゲットをはるかに超える。

ACAL Energyは過去16カ月にわたり、独自設計の燃料電池を業界標準の自動車ストレステスト(耐久試験)手順にかけて、それぞれのサイクル終了時点での発進・停止による40分間の自動車走行をシミュレートした。1週7日、1日24時間休みなく繰り返されたこのサイクルは、度重なる停止、発進、高速道による車両走行を再現した。この特別のテストは、時間をかけて燃料電池を使って劣化および既知の故障メカニズムを加速する方法を採用した。

通常のPEM水素燃料電池設計と異なり、ACAL Energyの技術は酸素と水素の反応を促す触媒としてプラチナに依存しない。プラチナとガスは同社がFlowCath(登録商標)と呼んでいる特許で保護された液体触媒で置き換えられている。この革新的アプローチは、PEM燃料電池の耐久性を劇的に向上すると同時にシステムコストを削減する。この液体は電池に対する冷却材および触媒の両用に働き、大多数の既知の劣化メカニズムを取り除いて耐久性を保証する。

ACAL Energyの技術は重要なことには、総コストとシステム重量を顕著に減らし、出力100kWでコンパクトな燃料電池ドライブトレインが実現することである。現代、ホンダ、トヨタ、ダイムラー、フォード、日産の各社はすべて、2015年から2018年にかけて燃料電池車の製造を開始する計画を発表している。


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