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大塚製薬とライセンス契約、バイオワのポテリジェント技術

 【プリンストン(米ニュージャージー州)6日PRN=共同JBN】バイオワ社は6日、大塚製薬が強化型の抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性によって自社の抗体治療薬を研究、開発、商業化するために、バイオワのポテリジェント(POTELLIGENT、登録商標)技術プラットフォームへのアクセス権を提供する契約を結んだと発表した。バイオワが日本の医薬品会社と初めてポテリジェントのライセンス契約を結んだのは2007年5月で、その相手先は武田薬品工業だった。

 バイオワの小池正道社長兼最高経営責任者(CEO)は「世界的な健康管理会社で分子発見で強力な伝統のある大塚製薬との提携はうれしい。大塚製薬の印象的なパイプラインを増強できる立場になったことを喜んでいる」コメントしている。

 このライセンス契約によってバイオワは、明らかにされていない数の医薬品ターゲットについてポテリジェント技術を通じて生成された治療用抗体を研究、開発、商業化する非独占的な権利を大塚製薬に供与する。これと引き換えにバイオワは前金支払いを受け、開発のマイルストーン支払いと製品についての特許使用料を受け取ることになる。契約のほかの詳細は明らかにされていない。

 ▽ポテリジェント技術について
 ポテリジェント技術は抗体治療薬の主要な作用メカニズムの一つであるADCCを強化して抗体治療薬の効能、効果を改善する。ポテリジェント技術は独自のフコース転移酵素ノックアウトCHO細胞ラインを生産細胞として使って、抗体の炭水化物構造のフコース量の削減に関与する。研究結果は、ポテリジェント技術が生体外で抗体のADCC活性を劇的に強化すること、生体内で抗体の効能、効果を大幅に増大させることを示している。いくつかのポテリジェント抗体が人体臨床試験で研究されている。

 ▽バイオワ(BioWa, Inc.)について
 バイオワは日本の有力医薬品会社、最大のバイオテク会社である協和発酵キリン株式会社の全額出資子会社で、アクリタマブ(AccretaMab=商標)プラットフォームの世界的独占ライセンス権保有会社である。アクリタマブ・プラットフォームはポテリジェント(登録商標)技術とコンプリジェント(COMPLEGENT、商標)技術で構成されており、強化型ADCC活性、補体依存性細胞傷害(CDC)活性を持つすぐれた抗体分子をつくり出す。バイオワはライセンス契約によってポテリジェント、コンプリジェント技術をパートナーに提供して両技術の価値を最大化している。バイオワは協和発酵キリンとともに、がんなど生命を脅かす衰弱性の病気と戦うため、ADCC/CDC強化型モノクローン抗体ベースの治療薬の開発促進にコミットしている。バイオワについての詳しい情報はウェブサイト(http://www.biowa.com)へ。

 POTELLIGENT(登録商標)、COMPLEGENT(商標)、AccretaMab(商標)は協和発酵キリンの商標である。すべての権利はバイオワ社が保有している(無断複写・複製・転載を禁ず)。


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