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新世代取り外し可能メモリーSDXC、SDアソシエーション発表

 【ラスベガス8日PRN=共同JBN】(CESブース・サウス3・31277番発)世界最大級の家電の祭典である2009インターナショナルCESで8日発表された次世代のSDXC(eXtended Capacity拡大容量) メモリーカード仕様は、数週間分ものハイデフィニションビデオや数年間分にも及ぶ写真コレクション、数カ月分もの音楽などを、携帯電話やカメラ、カムコーダーなどの民生機器に保存する小型の半導体メディアとして、優れたスピードを提供し、ユーザーのデジタルライフスタイルを劇的に向上させる。この新しいSDXC仕様は、最大で2テラバイトまでのストレージ容量を提供するほか、SDバス・インターフェースの読み取り/書き込みスピードを本年中に104メガバイト/秒へと高速化し、最終的には300メガバイト/秒まで向上させる予定である。

 SDアソシエーションが開発したSDXC仕様は、世界をリードするSDインターフェースの利便性を維持しながら、メモリーカードのインターフェースの速度を飛躍的に上昇させる。SDXC仕様はオープンスタンダードであり、2009年度の第一四半期中にリリースされる予定。これにより、SDHC、エンベデッドSD、およびSDIOの各仕様も、新たなSDインターフェースのスピードを享受し、利便性が向上する。

 ガートナー社のNANDフラッシュ半導体担当リサーチディレクターであるジョセフ・アンスワース氏は次のように語っている。「互換性をもつ小型ポータブルメモリーストレージであるNANDフラッシュメモリー技術を活用したSDXCは、より高速化した転送速度と、大容量を特長としている。業界が支援していくことで、広く普及しているSDインターフェースをもつSDXCは、さらに進化した性能・機能のハンドセット等、民生機器において、消費者の新たな需要を引き起こす機会を製造業者にもたらす」。

 ▽携帯電話機器がメディアセンターに変身
 SDXCを使用することで、ユーザーは、携帯電話機器をこれまで以上に活用できる。より大きな容量とさらに高速化した転送速度によって、エンターテイメントの幅とデータストレージの拡大を実現する。2テラバイトのSDXCメモリーカードでは、ハイデフィニションムービーを100本、ハイデフィニション録画なら60時間分、また高解像度写真の場合は1万7000枚も保存が可能である。

 SDアソシエーション会長のジェームズ・テイラー氏は「SDXCによってユーザーは、ゲームやビデオ、音楽など、よりクオリティの高いコンテンツをすばやく携帯電話にダウンロードでき、これまで以上にリッチなメディアとコンテンツを体験できる。SDインターフェースが携帯電話機器に不可欠の利便性をもたらすことは、既に証明済みである。今回、このSDXCメモリーカードの能力が加わることで、ハンドセット機能の洗練性がさらに促進され、ユーザーのコンテンツ需要を喚起するだろう」と述べている。

 ▽感動の瞬間を逃さない写真撮影
 SDXCはまた、高精度の写真撮影に必要な高速性能を阻害せずに2テラバイトの大容量ストレージを提供する世界初のメモリーカード仕様である。SDXC仕様は、超大容量である2テラバイトのストレージ容量に達した場合でも、最大限のスピードを発揮する。

 キヤノンのジェネラルマネージャー、神田重人氏は次のように指摘している。「SDXCは、非圧縮モードであるRAW画像を4000枚以上、一般的な圧縮画像なら1万7000枚も保存できる大容量のカードである。この大容量とexFATファイルシステムを組み合わせて、ムービーの録画時間を増大させる一方、立ち上げ時間は短縮して、シャッターチャンスの向上を実現している。インターフェースの速度が向上すると、連写速度がさらに高速化でき、より解像度の高いムービー録画が可能になる。ユーザーフレンドリーな小型のデジタルカメラに最適なメモリーカードであるSDXCカードを使用すれば、ユーザーは当社のカメラが持つ性能を最大限に実感できるはずである」。

 SDXCなら、カムコーダーで、より長時間にわたってプロフェッショナルレベルのハイデフィニションビデオを録画することができる。しかも小さなフォームファクタで可能である。

 SDXC仕様は、大容量かつ互換性を持つマイクロソフトのexFATファイルシステムによって、幅広い機種のPCや民生機器、携帯電話間の相互運用性をサポートしている。exFATシステムは、データの可搬性から、複数プラットフォームやリムーバブルメディア対応機器との相互運用性をさらに高めるために設計されたものである。

 「SDアソシエーションは、利用が簡単で、規格が同じSDスロットを持つ機器ならすべてで相互運用できるメモリーカードストレージへの消費者需要を捉え、それに応えるために努力を重ねている。SDXCカードは、消費者がこれまでと同様の使い慣れた方法で、数百ものメーカーが提供する機器で使用できる斬新な高性能カードである」と、SDアソシエーション会長のジェームズ・テイラー氏は語っている。

 ▽SDアソシエーションについて
 SDアソシエーションは、SDの標準化に携わる1100社以上のテクノロジー企業から成るグローバルな団体である。SDアソシエーションは、市場をリードするSDテクノロジーを採用した民生機器、無線通信機器、デジタルイメージング機器、およびネットワーク機器の普及を推進している。SD標準は、ユーザーにとって最も普及した技術標準であり、高い互換性と使いやすさにより、メモリーカード市場で80%近い占有率を誇っている。今日では、携帯電話、ブルーレイプレーヤー、ハイデフィニションテレビ、音楽プレーヤー、自動車用マルチメディアシステム、ノートPC、カメラ、およびカムコーダーなど、多数の機器でSDの互換性が確立されている。SDアソシエーションに関する詳細情報または加入情報については、SDアソシエーションのウェブサイト www.sdcard.org を参照。

 併用イメージ:http://asianetrnews.net/ViewImage_asp?ID=115480


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