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プロテオテク、アルツハイマー治療薬エクセブリル第1相試験開始

 【カークランド(米ワシントン州)7日PRN=共同JBN】プロテオテク(ProteoTech Inc.)社は7日、アルツハイマー病治療のために毒性ベータアミロイド・タンパク質の蓄積を標的とする新しい小分子医薬品のエクセブリル-1(Exebryl-1=登録商標)の治験新薬(IND)規制条件整備が完了し、米食品医薬品局(FDA)から人体による第1相臨床試験開始の許可をすでに受けていると発表した。同社はこの第1相試験を2008年7月29日に開始した。

 シカゴで先週開かれた2008年国際アルツハイマー病会議でプロテオテクは、エクセブリル-1がアルツハイマー病の遺伝子を移植したマウスで脳のベータアミロイド・タンパク質負荷を30-50%以上低下させ、これに伴ってマウスの記憶力を顕著に改善させたという特記すべき効果を示すデータを報告した。毒性のある不溶性のベータアミロイド・タンパク質の蓄積は、アルツハイマー病患者のすべてでみられる病気の進行と記憶力減退の重要な部分であると考えられている。またエクセブリル-1の経口生物学的可用性と血液と脳の境界を越えられることを示すデータも報告された。

 エクセブリル-1はプロテオテクが特定のアミロイド疾患を標的として設計した自社のユニークな小分子化合物ライブラリーから開発した新しい小分子医薬品である。約6年間の生体外、生体内の臨床前試験が、病気の進行のすべての段階でベータアミロイド・タンパク質の形成、堆積、蓄積を予防すると考えられるエクセブリル-1の開発につながった。さらにエクセブリル-1は、アルツハイマー病の遺伝子を移植したより高齢の動物で脳のアミロイド・プラークが大きく顕著に減少することで示されるように、すでに脳内に存在するベータアミロイド・タンパク質の堆積の減少、消滅にも寄与する。

 当初の研究は、エクセブリルには神経原線維変化の形成にとって重要な対らせん状繊維のタウ・タンパク質による形成を阻害、削減するという重要な二重の能力もあることを示唆している。タウ・タンパク質を含む脳内に神経原線維変化が存在することは、アルツハイマー病の重要な病理学的特徴である。これらの素晴らしい所見を確認するためさらに研究が続けられている。このため、エクセブリル-1はアルツハイマー病の2つの主要な特徴的、病理学的病変であるアミロイド・プラークと神経原線維変化の蓄積に効果を持つ初めての経口の生物学的可用性のある小分子医薬品になるだろう。

 ▽プロテオテクについて
 プロテオテクは1996年創立の株式非公開の医薬品開発会社で、アミロイド疾患を標的にした治療薬、診断薬の世界リーダーである。知的財産として約165件の特許を持ち、軽度から中程度のアルツハイマー病の治療用である経口活性小分子医薬品のエクセブリルについて人体臨床試験を行っている。パーキンソン病治療用のシニュークレア(Synuclere=商標)と全身性アミロイド症治療用のシステブリル(Systebryl=商標)は後期臨床前開発段階にある。またアルツハイマー病治療用の鼻腔スプレーとしてペプチクレア(PeptiClere=商標)と呼ばれる新しい小ペプチドも後期臨床前開発段階にある。最後に、同社は2型糖尿病に伴うアミロイド症治療用の新しい小分子化合物を開発中である。詳しい情報は http://www.proteotech.comへ。またはSteve Runnels CEO (runnels@proteotech.com)へ問い合わせを。


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