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小池安雲の色の魅力

第113章

 5月になり、私の住んでいる埼玉県は散歩にちょうど良い温暖な気候になりました。陽の光が溢れているだけで気持ちが晴れますね。この原稿も、窓の外の景色を見ながら書いています。このような、ゆとりのある時間は久しぶりです。なぜ時間にゆとりがあるのかというと、緊急事態宣言発令にともない今月予定されていたキャンドルの販売会が中止になったからです。販売会に向けて準備していたものが宙に浮いたので、緊張の糸が切れたのか数日ほどボーっと過ごしてしまいました。頭ではわかっていても、心の整理が難しいときもありますね。

 とはいえ、今年は流動的な年だとわかっているので、気分を切り換えて今できる仕事に励んでいます。私はカラーセラピストでもあり、数秘術という誕生日と名前を読み解く手法やタロットを扱っているのですが、最近はタロット講座のご受講が増えてきました。実は近年、占いブームなのだそうです。コロナ禍において、今後の人生がどうなるかを自分で占いたい方や、副業として占いを選ぶ方が多いのだとか。占いというと、他力本願のようなイメージも強いですが、今は自己分析や自己探求のために用いる方も多いと感じています。タロットは、絵柄が持つ意味や象徴を読み解く図像学とも深い関わりがあるので、使いこなすにはかなりの知識を要する奥深いジャンルです。

 知識を表す数字はイエローです。無知を自覚するという知、というソクラテスの言葉に表される通り、知れば知るほどわからないことを自覚してさらに知りたくなる…という、好奇心が刺激される色。さらにイエローは物事を明らかにする色でもあるので、「なぜそうなのか?」という疑問を解決したいという思いが、さらなる学びを促進します。そうやって集めた知識やデータを分析して、未来を推定していくのです。そう思うと、未来を予測するためにはまず現状の把握が大事だということがわかります。何事も、地道にいまを見つめるところから始まりますね。私も、ゆとりが生まれたこのタイミングで図像の探求を再開しました。久しぶりの勉強にワクワクしています。そういえば、イエローは喜びを表す色でもあるのでした。純粋な学びの楽しみを、満喫したいと思います。

 ここでいつものワンポイントアドバイス。イエローは向学心を刺激する色のため、学びにピッタリですが、使いすぎると頭が疲れます。休息の時にはあまり使わないように、くれぐれもご注意あれ…!

2021年5月17日付・第2544号紙面より


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