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平田ネジ 耐震構造用ねじ製品化へ

 【ねじ・ネジ・業界紙】 平田ネジ(株)(本社=大阪市西区九条南3―28―17。平田政弘社長)では、生産技術のベースを融合させ産学共同で取り組んできた活動の成果として、オーステナイト系ステンレス鋼に低温プラズマ窒化および浸炭処理を施すことにより、優れた表面層の硬さと耐食性並びに芯部の靭性などの特徴を備えるタッピンねじの開発に成功。
 建物の耐震性や補強、住宅の50年・100年保証など、新たな建築ニーズへ応える「耐震構造用ねじ」の製品化に向け、更なる研究開発を推進している。
 

 同活動は、(財)関西情報・産業活性化センターからの委託による平成18年度地域新生コンソーシアム研究開発事業として取り組まれた。大阪大学をはじめ公共研究所機関、各産業及び分野の専門性を有する民間企業等が参画をおこない、産学連携のもとで「革新的低温表面熱処理技術とステンレス鋼の耐食・耐磨耗部材開発」をテーマに2ヵ年計画で実施してきたものである。
 
 平田ネジは、建物等の耐震ニーズが高まるなかで、従来から使用されているマルテンサイト系ステンレス鋼及び炭素鋼ねじでは満たせないことを踏まえ、対応した締結用ねじの開発を目的に参加。
 多種多様な用途を満たしてきた実績を背景に、同事業の低温プラズマ処理の実証をおこなう評価グループに所属。オーステナイト系ステンレス鋼素材の優位性に着目し、同社が生産するドリルねじ・タッピンねじ(とがり先)等の製品に同処理を施して、ねじ込み性や曲げ・引張強度等の性能評価に求められる各種試験を繰り返す。各参画メンバーがそれぞれの担当分野で研究開発を進め、同社の場合には永年培ってきた生産技術のベース等を融合させ、それら一連の取り組みと成果を併せた共同作業による活動が重ねられてきた。
 その結果、オーステナイト系の靭性に優れ、非常に高い耐食性を確保したままで、耐摩耗性を向上させる表面層硬さの加工効果が得られる“低温プラズマ窒化および浸炭処理技術”が確立された。

 同社では同処理技術の応用により、優れた表面層の硬さと耐食性並びに芯部の靭性などの特徴を備えるタッピンねじ等の生産に成功し、建築ニーズに対する従来のねじ製品の弱点を補い住宅保証等に応える「耐震構造用ねじ」の製品化の実現に向けて前進した。

 現段階は、あくまでも処理技術並びにねじへの応用技術、ねじ自体の性能等はベースとなるレベルであることから、個々の耐震性ニーズを満たすアイテムの生産供給体制構築に、更なる研究開発を関連先と共同推進していく予定であり、このために平成20年度戦略的基盤技術高度化支援事業「小物部品のバレル式プラズマ浸炭・窒化大量処理システムの開発研究」にも参画している。


第2096号1面

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