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大成建設と東光高岳、照明器具を1灯単位から調光可能な無線制御システムを共同開発

 大成建設と東光高岳は、オフィスビルなどで無線技術を用いて照明器具を1灯単位から調光制御できる「無線制御システム(T-Green Wireless)」を共同で開発した。

 一般的なオフィスビルの消費エネルギーのうち約2割を照明が占めており、政府が2020年までに実現を目指している新築公共建築物のZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)化のためには、更なる照明エネルギーの削減が求められている。

 また一方で、最近のオフィス空間では、執務者の働きやすさや生産性を高めることを目的とした「快適性」の向上も一層求められている。そこで、「省エネルギー」と「光環境の快適性」を両立できるきめ細やかな調光制御による照明計画を構築することが重要となる。

 しかしながら、これまでの調光制御システムは、当初計画された機器配置や配線によって点滅区分や調光区分が決められてしまうため、レイアウト変更が生じた場合には、照明電源のON/OFF配線と調光配線の2系統の配線変更工事を新たに行う必要があった。

 このたび、大成建設と東光高岳は、こうした配線工事を必要としない「無線制御システム(T-Green Wireless)」を開発した。同システムは、照明電源のON/OFF制御と調光設定ができる2つの機能を備えた小型無線制御ユニット(子機)と、統合管理を行う無線制御親機から構成。子機を照明器具1灯毎に設置することにより、従来必要であった配線工事を一切不要とすることができる。また、レイアウトや利用者の使い勝手にあわせて照明のON/OFF区分や調光区分をタッチパネルにて、容易に設定することが可能。

 さらに、本システムは、照明メーカーを問わず、様々な照明器具への制御が可能なため、リニューアルはもちろん将来のレイアウト変更を見据えた新築工事への導入に最適である。

 大成建設では、同システムを技術センター(横浜市戸塚区)に建設する「ZEB実証棟」へ導入し、省エネ・節電効果や無線通信精度の実証を行う。
 今後は、この無線技術を応用して、空調設備の制御への適用も合わせて展開していく予定。


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