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古河電工など、浮遊式海中ケーブル連結成功 浮体式風力発電

浮遊式海中ケーブル
浮遊式海中ケーブルで浮体式の風力発電設備と変電所の連結は世界でも例がないという(写真・古河電工)
 古河電気工業とビスキャスが、浮体式の2MW洋上風力発電設備(発電設備)と洋上サブステーション(変電設備)等を海中で電気的に連結する特高圧ライザーケーブルの開発・製作、清水建設が実海域での同ケーブルの敷設にそれぞれ成功した。

 特高圧ライザーケーブルは水中で浮遊し、浮体式設備の動きや波・潮流にダイナミックに追従する電力ケーブルで、こうしたケーブルの開発・製作、ならびに実海域での敷設は世界的にも例がないという。

 古河電気工業と清水建設は、「浮体式洋上ウィンドファーム実証研究事業」を経済産業省から受託した、10企業・1大学からなる福島洋上風力コンソーシアムの構成企業。実証研究事業では、古河電気工業は浮体式洋上ウィンドファームにおける送電システム全般の開発を、ビスキャスが特高圧ライザーケーブルの製作、接続工事をそれぞれ担当。

 清水建設は新日鉄住金エンジニアリングとのJVにより、楢葉町から約20km離れた海域への浮体式洋上風力発電設備の曳航・係留、楢葉町と係留海域を結ぶ海底ケーブルの布設・埋設、ライザーケーブルによる発電設備と変電設備との連結等を担当した。

 今回、敷設した特高圧ライザーケーブルは、楢葉町から引いてきた海底ケーブルと変電設備を連結する電圧66kVのケーブル(0.9km×1本)と、変電設備と発電設備を連結する電圧22kVのケーブル(2.3km×1本)から構成される。

 外径・重量は、22kV用が146mm・約42kg/m、66kV用が175mm・約52kg/m。長期にわたる使用においても、ケーブルの弱点である海水が内部に浸透しない優れた遮水性能と耐疲労特性を備えた構造になっている。

 両ライザーケーブルとも、浮体式設備から海底に至るまでの中間点にブイを取り付け、海中でS字を描くように設置する。S字の部分が浮体式設備の移動・浮き沈みに追随する調整シロとなる。ケーブル開発に当たっては、古河電気工業の挙動解析技術が威力を発揮された。

 一方、実海域における特高圧ライザーケーブルの敷設は、潮流や波浪の影響を受ける非常に難易度の高い工事。清水建設は海洋深層水取水施設の施工等で培った高度な海洋工事技術を駆使して、水中での形状(S字形)管理、形状を維持するためのケーブル長の調整、ケーブル端末と浮体式設備の連結等の作業に当たり、施工上の課題を克服した。

 現在、係留海域では、発電設備と変電設備を連結するライザーケーブル中央部の埋設工事が最終段階を迎えており、数日内にも竣工する見込み。


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