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日立製作所、電力システム事業グループ4社を合併 競争力強化へ

 日立製作所は、電力システム社を構成するグループ会社の日立協和エンジニアリング、日立設備エンジニアリング、日立エレクトリックシステムズの3社と、日立エンジニアリング・アンド・サービスを、2013年4月1日付で合併する。4社合併による経営資源の集中により、国内外の多様化する市場への競争力を高め、エネルギー・社会インフラ分野におけるエンジニアリング・サービス・製品システム力を強化する。

 近年の国内市場においては、火力発電設備の新設計画の動きや本年7月の固定価格買取制度の導入などによる自然エネルギーの本格的な立上げ、電力流通網の強化など、エネルギー・社会インフラ分野における多様なニーズが生まれている。

 一方、海外市場は、欧州経済危機や各国のエネルギー政策の転換などの不安定要素があるものの、長期的には、新興国を中心とした新規の火力・原子力電源建設、自然エネルギーの導入計画、電力流通網の整備などのエネルギー・インフラ関連需要の拡大が見込まれている。

 このような市場ニーズに対応し、日立は、本年4月に株式会社日本AEパワーシステムズから変電・配電事業を承継、同時に日立の強みである情報通信・制御技術に関する組織を統合し、電力流通事業部を設立した。火力事業では、本年6月にドイツのサービス会社クセルフォン・エナジー社を買収し、欧州において、発電プラント設備からサービスまで提供する体制を構築した。

 また、本年7月には富士重工株式会社から風力発電システム事業の事業譲渡を完了、設計・開発から販売・サービスまで一貫した体制を整え、現在、2015年の本格販売をめざし、5MWの洋上風力発電システムの開発に取り組んでいる。

 合併する日立エンジニアリング・アンド・サービスは、発電プラントや産業機器・情報向けなどの総合的なエンジニアリング・サービス・製品システム力に優れ、日立協和エンジニアリングは、圧延用ロール・分析・塗装・めっき分野で優れた技術を持ち、日立設備エンジニアリングは、電気設備工事、発電プラント機器、FAシステムを得意とし、日立エレクトリックシステムズは、電気システムに係わるエンジニアリング・製品に強みを持ち、それぞれ豊富な実績とノウハウ・開発力を有する会社。

 新会社は、結集したリソースを生かし、エネルギー・社会インフラ分野において、ユーザーに信頼される競争力の高いエンジニアリング・サービス・製品システムを国内外に提供していく。加えて、日本における新技術・新製品開発などの体制強化を図る。


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