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ミネベア、防衛・航空宇宙事業拡充へ 松井田工場に専用工場建設

 ミネベアは、防衛・航空宇宙事業の拡充のため、新たに松井田工場(群馬県安中市松井田町)の敷地内に延べ床面積約9000平方メートルの専用工場を建設し、それにともない手狭となっていた大森工場(東京都大田区)の閉鎖を決定した。

 ミネベアは、特機事業部・大森工場(東京都大田区)において、防衛省向け航空機や艦船用装備品などの特殊機器や、民間航空機用の特殊モーターやアクチュエーター、産業機器用のブラシレスモーターや高圧ブロワ、電磁クラッチ・ブレーキ等の生産をおこなっている。

 こうした製品群のうち、特に航空宇宙向け製品の需要は、国産ロケット向けや新型航空機向けに堅調に推移しており、将来に向けた開発・生産能力の整備が必要となっていた。一方で、四方を住宅地に囲まれた大森工場は拡張余地がなく、また、現有建物の老朽化が進んでいることなどから、敷地に余裕のある松井田工場内に防衛・航空宇宙向け製品に特化した専用工場を建設し、大森工場から生産移管することとした。

 尚、産業機器向け製品については、藤沢工場(神奈川県藤沢市)に開発・生産拠点を移し、計測機器事業部や複合製品事業部の技術部門との連携を深めることで、より高度な製品開発を進める。

 松井田工場は、ミネベアの本社工場であり機械加工品事業のマザー工場である軽井沢工場とは距離的にも近く、そのリソースを活用することが容易となる。軽井沢工場では航空機・宇宙機器に使用される特殊材料を精密加工する技術を保有しており、特機事業部の特徴である、メカニクス、エレクトロニクス、空気・ガス圧、制御をシステム的に統合して信頼性の高い製品にまとめあげる能力と組み合わせることで、防衛・航空宇宙事業の一層の拡充を図る。

 新工場の着工10月を予定し、竣工は2013年10月になる見通し。松井田工場は、敷地面積6万4814平方メートル、述べ床面積は既存2棟9606平方メートルを有する。新工場は約9000平方メートルで2階建て。


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