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今後10年注目の中国50都市の不動産市場リポート=ジョーンズ調査

 【北京、上海20日PRN=共同JBN】不動産総合サービスのジョーンズ ラング ラサールは20日、新しいリポート「中国50都市:50の有望都市」を発表した。同リポート(http://www.joneslanglasalle.com/China50Cities)は、中国本土の50に及ぶ2次的・3次的都市にある法人、不動産投資家、不動産デベロッパー、小売業者、ホテル経営者にとっての不動産の事業機会に焦点を当てた内容となっている。主な内容は以下の通り。

 ※Tiar1.5の過渡期の都市として選ばれたのは9都市、すなわち成都、重慶、大連、杭州、南京、瀋陽、蘇州、天津、武漢。これらの都市は急速な成長を遂げ、多様で開放的な経済が不動産セクターの至るところに深みを生じさせている。

 ※成都は中国50都市中でトップとして台頭してきており、また重慶および天津は勢いという点では最も優れている。

 ※驚異的なスピードで進む経済成長に追いつくため、8000万平方メートル余りのモダンなリテール部門と約3000万平方メートルのグレードAオフィスが、今後10年の間中国50都市で建設され、市場に必要な供給がされる。

 ※ジョーンズ ラング ラサールは、リテール部門が中国50都市の不動産マーケットにおいて最大の事業機会を提供するとともに、ロジスティクス部門にも大きな機会があると予測している。

 ジョーンズ ラング ラサール中国のマネジング ディレクターであるKK・ファン氏(http://www.ap.joneslanglasalle.com/SiteCollectionImages/AsiaPacific/MEDIACENTER/image-library/people/hires/fung_kk.jpg)は「新しい中国50都市は、建物建設の規模と経済開発の進展によって、前例のないスピードで進化している。これらの都市は、今後10年にわたり世間の注目を浴び、よく知られたTier 1都市を上回るさまざまな機会を提供することになる」と語った。

 ジョーンズ ラング ラサール中国のリサーチ部門ヘッドのマイケル・クリバナー氏(http://www.ap.joneslanglasalle.com/SiteCollectionImages/AsiaPacific/MEDIACENTER/image-library/people/hires/klibaner_michael.jpg)は「これら50都市を合わせると、今後10年にわたり世界の経済成長の12%を占めると予測され、中国50都市は重慶、天津、成都を先頭に、世界の最速成長10大都市すべてを含んでいる。これらの数は中国が世界で最も刺激的な不動産チャンスの一つの場所であることの明らかなシグナルである」と語った。

 今後10年で1億平方メートルを超える商業スペースの開発は、これら50都市で必要とされる高品質の供給をもたらしつつある。デベロッパーが中国50都市により深く進出することになれば、それはこれらの都市の国内および海外の企業、リテール、ホテル経営者がTier 3都市に事業を拡大し、好ましい人口動態にうまく取り込んで先駆者利益を得ることになる。

 ファン氏は「取引可能な不動産が増え、透明性が向上すれば、中国50都市の商業不動産に対する機関投資家の関心が高まる。機関投資家の注目するところはリテール部門である。それは今後10年間の半ばごろまでには1億2500万を超えて倍増することが予測される中国50都市における中間所得層人口の大きな伸びにけん引されて、最大規模の不動産の機会を提供することになる」と語った。

 目覚ましい機会はさらに、国際的な供給不足状態にあるロジスティクス部門にも存在する。中国全体の近代的物流ストックは、かろうじて米国のボストンのそれと同程度に過ぎない。物流部門の期待は、輸送インフラストラクチャー、リテールの発展、中国の製造基盤の内陸部への移動を改善することによってさらに膨らむものとなる。

 ファン氏は最後に、「中国50都市は長期的に著しい成長ストーリーを提供するが、成熟までの道のりは平坦とは言えず、過度のリスクへの恐怖感が短期的もしくは中期的に不動産市場にある程度の警戒感を生むことにつながりそうだ。不安定な世界経済の影響を受けない訳はないが、重要なことは重慶、武漢、西安のような中国50都市の一部は、ほかの多くの都市よりも回復力に優れ、中国国内経済の構造的成長に支えられていることが分かることだ」と語った。

 ▽ジョーンズ ラング ラサール(Jones Lang LaSalle)について
 ジョーンズ ラング ラサール(NYSE:JLL)は、不動産に特化した金融、プロフェッショナルなサービス会社である。同社は不動産を所有、占有、もしくは投資することによって価値を高めることを求めるクライアントに対して、世界中に配置された専門家チームによる総合サービスを提供する。ジョーンズ ラング ラサールの2011年度の売上高は36億ドルで、全世界の70カ国、1000都市余りを網羅する200の事業所でクライアントにサービスを提供している。同社はプロパティーサービスおよび企業向けファシリティーマネジメントサービスの業界リーダーであり、世界に約21億平方フィートの不動産を管理している。 ジョーンズ ラング ラサールの不動産投資・運用事業であるラサール インベストメント マネージメントは、総額約477億ドルの資産を運用している。

 ジョーンズ ラング ラサールのアジア太平洋地域での活動経験は50年以上に及んでおり、同地域の14カ国、78事業所で約2万2000人余りスタッフを擁している。同社はブルームバーグTVから2011年アジアパシフィック・プロパティーアワードでベストプロパティーコンサルタンシーに選出された。詳細な情報はhttp://www.ap.joneslanglasalle.comを参照。


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