現在位置: HOME > ニュース&コラム > ビジネス・産業 > 国際情報


スマートフォンで放射線測定、スピットコンサルト社のアプリ

 【コンスタンツ(ドイツ)21日PRN=共同JBN】スピットコンサルト社(SpitConsult)は大気中の放射線量を測定できるアンドロイド搭載スマートフォン向けアプリを発表した。

 アンドロイドを基本ソフト(OS)とするスマートフォンは大気中の放射線量の測定に使用できる。スピットコンサルトのアプリ「レディオアクティビティー・メーター」(Radioactivity-Meter)は、放射線を探知し数値表示するために、スマートフォンのカメラ用チップの内部で放射線によって誘発されるノイズを利用している。

 福島の大惨事を踏まえ、スピットコンサルトは大気中の放射線量を測定する安価なツールを提供するためにこのアプリを開発した。スピットコンサルト社ディレクターであるハンス・ショーン氏は「多くの人は自分が放射線に汚染されているのか、あるいは汚染されたかについて知りたがっている。しかし、すべての人がガイガーカウンターを買うことはできない。それで使用に耐えうる代替製品を開発しようと思った」と語った。

 このアプリは、スマートフォン搭載のカメラ用チップが熱ノイズなど数種類のノイズに影響を受けることを利用している。放射線(第一にガンマ線で、一定程度はベータ線)はノイズの内部比率と量が変化する。「レディオアクティビティー・メーター」はカメラ・イメージに生じるこれらの変化を解析し、これらの変化をもたらす放射線を計算することに成功した。

 カメラ用チップの検出感度が異なるので、「レディオアクティビティー・メーター」はそれぞれのスマートフォンを一度は調整しなければならない。そうすれば、例えば地上や高度1万メートルの航空機で放射線の強度を識別する測定精度が出る。

 詳細はウェブサイトhttp://www.sos.app.infoを参照。レディオアクティビティー・メーターはアンドロイドOSバージョン2・1以降を搭載のスマートフォンで稼働し、アンドロイド・マーケット(http://market.android.com)で4・99ドルで購入できる。

 ▽スピットコンサルト(SpitConsult)について
 スピットコンサルトは2011年にドイツ・コンスタンツで創設され、パターン認識を専門としている。同社は世界市場のこのセグメントでソフトウエアを開発、販売するとともに、音声および情報技術についてドイツ企業のコンサルタントを務めている。


関連記事

powered by weblio


前後の記事



記事バックナンバー

購読のご案内

取材依頼・プレスリリース

注目のニュース
最新の産業ニュース
写真ニュース

最新の写真30件を表示する