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国際太陽電池展、最新の技術に来場者高い関心/レポート

 環境意識の高まりが見られるなか、太陽、水素、燃料電池の最新技術などを一堂に集めた第1回国際太陽電池展「PV EXPO 2008」(最終日29日)が27日、東京ビッグサイトで始まった。世界17カ国301社が出展した同展には、太陽電池に関わる部品・材料、評価・測定・検査、製造装置、システム、太陽電池セル・モジュールなどが展示され、なかでも太陽電池セル・モジュールに来場者は高い関心を寄せていた。

 富士電機システムズは軽く、曲げることができるフィルム型アモルファス太陽電池を展示。従来のガラス使用の太陽電池に比べて重量で約10分の1で、厚さ1ミリという同製品に、説明員に熱心に話を聞く来場者も多かった。


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富士電機システムズが展示したフィルム型アモルファス太陽電池

 本田技研工業が展示した銅、インジウム、ガリウム、セレン(GIGS)を材料とした新しいタイプの薄膜太陽電池モジュールは、製造時に消費するエネルギーや排出するCO2を削減できる。


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本田技研工業が展示した薄膜太陽電池モジュール

 桐蔭横浜大学のベンチャー企業、ペクセル・テクノロジーズは、太陽電池粒子に厚さ約15ミクロンメートルのナノ結晶構造酸化チタン半導体を使用した、プラスチック色素増感型太陽電池を展示。フィルム状に成形した同製品は光透過性もち、窓やパネルなどへの応用、局面部への設置に活用できるとされている。


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ペクセル・テクノロジーズが展示したプラスチック色素増感型太陽電池

 フジプレアムは標準建材一体型太陽電池モジュール、ソーラー発電式LEDブロック「はるか」などを展示した。「はるか」は、太陽光エネルギーによって発電した電気エネルギーを蓄電し、夕暮れ時に、自動的に発光ダイオード(LED)が点灯され、夜明けと共に自動消灯する仕組みをもった太陽電池。充電は直射日光で約2時間、雨天時には6時間以上で完了し、満充電時で約15時間使用できることから、道路の表示板や電灯など、様々な用途で活用ができる。


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フジプレアムが展示したソーラー発電式LEDブロック「はるか」
左が発光前、右が発光後

 なかでも賑わいを見せたのがシャープのブース。住宅・産業用太陽光発電システムや、ソーラー・LED照明灯などが展示され、薄膜シースルー太陽電池には来場者の高い関心が注がれた。同社亀山第2工場をはじめ、多くの企業で採用されている同電池は、内側から外の景色が見ることができ、採光しながら発電するといった特長をもっている。


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シャープが展示した薄膜シースルー太陽電池

 世界17カ国301社が出展した同展では、各ブースとも盛り上がりを見せており、最終日となる29日は多くの来場者数が見込まれている。


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