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日本、中国は健保に最も不満足、SSIによる世論調査

シェルトン(米コネティカット州)25日PRN=共同JBN】サーベイ・サンプリング・インターナショナル(SSI)の最新の調査によると、国民皆保険制度を持つ国は最も満足度が高いが、中国と日本は健康保険制度に最も不満が多い国という結果になった。

SSIの世界オンラインパネル調査によると、世界の消費者の過半数(60%)は自分たちの健康保険制度に満足している。一定の国民皆保険制度を持つドイツ(77%)と英国(74%)は最高レベルの満足度を示している。これとは対照的に日本と中国は最低レベルの満足度しか示しておらず、日本では35%、中国では39%の回答者が大変、もしくはある程度満足していると回答しているにすぎない。米国の結果が最も偏っており、米国人の61%は大変、もしくはある程度満足していると回答している半面、どの国よりも多い18%もの人が大変、もしくはある程度不満足であると対極に振れている。

米国の回答者のほとんどは自国に健康保険があってうれしいとしているが、過半数の61%の人は、健康保険が大変、もしくはある程度高額であるとしている。87%もの高い数字で健康保険に加入できないと回答したのは中国だけである。ドイツとフランスではそれぞれ39%が健康保険が高額で加入できないと回答しており、この数字が最も低い。

SSIで戦略イニシアチブを担当するクリス・デアンジェリス副社長は「世界中で健康保険のコストが主要な関心事となっており、世界の消費者の52%は健康保険に加入できる価格ではないと考えている。全体の満足度で最も高かったドイツですら、消費者の5分の2は健康保険料に苦しんでいる。実際にこの問題はますます深刻になっている。SSIの調査によると、世界の消費者の過半数は健康保険のコストが上昇し続けると思っており、何らかの保険料引き下げを経験した人はわずか4%にすぎない」と語っている。

SSIの調査はオンライパネルで4000人余りの成人を対象にして行われた。調査を行った国は米国、英国、ドイツ、フランス、日本、オーストラリア、中国、シンガポールである。SSIは自社のオンラインパネル、オンライン・コミュニティ、系列パートナー、ソーシャルメディアなどとリンクしている自社の強力なサンプリング・プラットフォーム「SSIダイナミクス」(SSI Dynamix、商標)を通じて、広く世界的な活動範囲で調査研究をサポートしている。

上昇を続ける健康保険料では、フランスが最大の価格上昇を示しており、政府と医薬品会社にその責任があると指摘されている。

日本を除く調査対象の国では、回答者のすべてが昨年健康保険コストが上昇したと答えている。フランスは最も大幅な上昇で、88%が過去12カ月間に健康保険のコストが上昇したと回答している。またシンガポールのかなりの回答者(70%)は健康保険コストが上昇したと答え、ドイツは65%、中国は62%、オーストラリアは61%、米国は55%がそれぞれ上昇したと回答している。

ドイツを除く他の国のすべてで、政府が健康保険コストを上昇させている元凶と見られている。消費者が政府を批判する割合では日本(50%)、オーストラリア(47%)、フランス(46%)、中国(43%)がとりわけ高い。米国、シンガポールではほぼ3分の1の人が政府をコスト上昇の元凶としている。

ドイツではコスト上昇の元凶を製薬会社としており、回答者の46%は製薬会社がとりわけ健康保険経費の上昇に責任があると批判している。また、米国(22%)、フランス(22%)、シンガポール(21%)もかなりの数の人が医薬品会社に責任ありとしている。

▽サーベイ・サンプリング・インターナショナル(SSI)について
サーベイ・サンプリング・インターナショナル(http://www.surveysampling.com)は調査研究用のサンプリング・ソリューションの有力な世界的プロバイダーである。SSIはインターネット、電話、モバイル/無線を通じて72カ国の回答者に接触している。付加価値サービスには質問表設計コンサルテーション、プログラミングとホスティング、データ処理が含まれている。SSIはトップ50調査機関のうちの48社を含む2000社以上の顧客に奉仕している。創立は1977年、15カ国に17事務所がある。


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