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10年後の世界建設高はGDP上回る伸びに、中印の成長が寄与

【ロンドン3日PRN=共同JBN】グローバル・コンストラクション・パースペクティブスとオックスフォード・エコノミクスは3日、今後10年間の世界建設高の伸びが世界全体の国内総生産(GDP)伸び率を上回る見通しだ、との共同レポート「グローバル・コンストラクション2020」を発表した。

同報告の予測は以下の通り。

*アジアの成長国の伸びと米国の景気の回復が今後10年間、世界建設高の伸びの原動力となる
*現在7兆2000億ドルである世界の年間建設高は、2020年までに12兆ドルと約70%拡大する
*増加分の4兆8000億ドルのうち半分以上を中国、米国、インドが占める

この新報告のマルチメディア版ニュースリリースは以下のサイトで見ることができる。
http://multivu.prnewswire.com/mnr/prne/gcp/47613/

報告を執筆したグローバル・コンストラクション・パースペクティブスのディレクター、グラハム・ロビンソン氏は「建設高がGDPを上回るこのような急速な伸びを示したことはこれまでになく、これはぼっ興しつつあるスーパーパワーである中国とインド、それに米国の回復が原動力となった」と述べた。

このレポート「グローバル・コンストラクション2020」は世界的なコンサルティング企業であるPwCがスポンサーとなって作成された世界の建設に関する主要な研究報告で、現在7兆2000億ドルである世界の年間建設高は、2020年までに67%増加し、12兆ドルに達すると見込んでいる。

レポートによると、今後10年間の世界建設支出高は合計で97兆7000億ドルとなる見通し。

2020年に現在よりも増加すると見込まれる4兆8000億ドルのうち、半分以上を中国、インド、米国の3国が占めるとみている。

中国とインドは、人口の増加、急速な都市化、強い経済成長が建設高の伸びの主要要因となって、新興市場国の成長をけん引する見通しだ。

中国の場合は、景気刺激策による支出が押上要因となって、2010年には米国を上回って世界最大の建設市場となった。

中国の建設市場規模は今後10年間に倍以上に拡大し、2020年までに2兆5000億ドルと世界建設高の21%を占めるようになる。

オックスフォード・エコノミクスの経済分析部門ディレクター、ニール・ブレーク博士は「建設部門は、新興市場国や米国の回復がけん引役となって今後10年の間に、エキサイティングな世界の成長業界の一つになるだろう」と語った。

報告は2018年までにインドが日本を抜いて世界で第3位の建設市場になるとも予想している。

米国の建設高は短期的にみて景気回復の急速な伸びを示し、住宅用、非住宅用建設ともに2ケタの伸びとなろう。

中国、米国、インド、インドネシア、カナダ、オーストラリア、ロシアの7カ国が合計で、2020年までの世界建設高の伸びの3分の2を担う。

PwCのエンジニアリング・建設部門のグローバル代表であるジョナサン・フック氏は「目の前にあるエキサイティングな成長機会から恩恵を受けるため企業としては、どのように自社の能力を展開するか、どのように最良の連合を組むかなどを策定する必要がある」と述べている。

参照サイト: http://www.globalconstruction2020.com


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