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スピリット・エアロシステムズ、シコルスキー胴体の納入開始

【ウィチタ(米カンザス州)17日PRN=共同JBN】商用航空機アセンブリーと構成部品の世界最大手独立系サプライヤーであるスピリット・エアロシステムズ社(NYSE:SPR)は17日、初の開発テスト機アセンブリーをサポートするためにシコルスキーCH- 53Kヘリコプター胴体の納入開始を祝う式典を開催した。スピリットが設計、製造した複合材のコックピットおよびキャビン・セクションを含む胴体アセンブリー部分は、12月初めにサプライヤーが納入した後方トランジション尾翼セクションに連結される。シコルスキー・エアクラフトはユナイテッド・テクノロジーズ社(United Technologies Corp.、NYSE:UTX)の子会社である。

スピリット社のプラグラムディレクターであるケリー・ゴス氏は「今回の連結胴体の納入開始は、このプログラムの極めて重要な一里塚である。スピリットはこれによって、軍事市場における広範な能力に加え、複合材アセンブリー製造企業としての専門的技術をすでに確立したことを実証している」と語った。

シコルスキー社CH-53Kエアフレーム・インテグレーティッド・プロダクト・チームのプログラム・マネジャーを務めるジョセフ・サンティソ氏は「最初の CH-53Kヘリコプター胴体の納入開始は注目すべき一里塚であり、CH-53Kヘリコプターが米海兵隊およびわが国にとって実現間近であることを示している。この胴体アセンブリーの成功はスピリット、シコルスキー、当社顧客の米海軍システムズ司令部(NAVAIR)との間の提携成功の結果である」と語った。

キャビン・セクションは5つの複合材外皮(スキン)、複合材フロアー、屋根はり、アルミ骨組み、チタン・トランスミッション構造で構成されている。外形寸法は長さ約30フィート、幅約10フィート、高さ約8・5フィートである。

コックピット・セクションはキャノピー構造、外皮、隔壁、床などおおむね複合材の骨組みとなっている。

CH-53Kプログラム・マネジャーのリック・マルドゥーン大尉は「キャビン・コックピット部分の納入開始は、米海兵隊の重量物運搬要件を履行する重要な一里塚となった。CH-53Kの継続開発は広範なサプライヤーに依存している。スピリット・エアロシステムズはサプライヤー基盤の中の主要パートナーである」と語った。

シコルスキーは2007年、米海軍と同社システムズ・ディベロップメント・アンド・デモンストレーション(SDD)との契約に関連して、CH-53Kヘリコプターの同セクションの7種類のユニットを設計、調達、構築する契約をスピリット・エアロシステムズと締結した。この7種のユニットは、地上テスト1種類、静的テスト項目1種類、技術開発モデル飛行テスト4種類、疲労試験項目1種類から構成されている。

さらにシコルスキーは2008年、スピリットのキャビン・コックピット一体型セクションと後部トランジション・セクションとを連結することに参加する契約でも同社と締結した。この契約はまた、SDD契約とも関連している。後部トランジション・セクションとの連結のために、スピリットはフロリダ州ウェストパームビーチにあるシコルスキーのフロリダ・アセンブリー&フライト・オペレーション施設にCH-53Kヘリコプター胴体完成品を納入、そこでCH- 53K実験機アセンブリーおよびテスト活動が行われる。

スピリットのCH-53K SDDプログラム日程は2012年いっぱい続く予定で、これには製造およびアセンブリーに加え設計、開発、テスト活動が含まれている。同プログラムの低率初期生産(LRIP)段階は、2017会計年度に最初のLRIPヘリコプターが納入されてから開始される予定。

CH-53Kヘリコプターは、向上した重量物運搬能力、運用コストの軽減、ならびに最先端の相互運用性を米海兵隊に提供するデュアル操縦、複数エンジン搭載ヘリコプターである。CH-53Kヘリコプターは、配備されれば安全で存続可能、かつ信頼が置ける兵器システムとなるように設計されている。同ヘリコプターは、戦場および世界中の悪天候の状況下で昼夜を問わず作戦に携わる能力を持ち、荷物および装備の移動、兵員輸送、水陸両用の攻撃、上陸作戦など、米海兵隊の作戦を遂行する。

ウェブサイトはhttp://www.spiritaero.com。

▽スピリット・エアロシステムズ(Spirit AeroSystems, Inc.)について
米カンザス州ウィチタに本社を置くスピリット・エアロシステムズは、商用航空機アセンブリーと構成材の世界最大手独立系サプライヤーである。カンザス州にある施設のほか、オクラホマ州のタルサとマカレスター、ノースカロライナ州のキンストン、スコットランドのプレストウィック、英セームルズベリー、マレーシアのクアラルンプールに施設がある。フランスのサンナゼールで新しい製造施設を建設中である。米国での同社の中核製品には胴体、パイロン、ナセル、翼部品が含まれている。さらに同社は北米、欧州、アジアでスペアパーツ、メンテナンス/修理/オーバーホール(MRO)、フリート・サポートサービスを含むアフターマーケット顧客サポートサービスを提供している。スピリット・ユーロップはエアバスを含む多くの顧客向けに翼構成部品を製造している。


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