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米テキサス・レアアース、テキサス州でレアアース採掘へ

 【タイラー(米テキサス州)6日PRN=共同JBN】テキサス・レアアース・リソーシズ社(旧スタンダード・シルバー社、ピンクシート:SDSR)は6日、米テキサス州総合土地事務所に対してテキサス州ハズペス郡の860エーカーに及ぶラウンドトップ・マウンテン(ラウンドトップ)に関する20年リース権を行使したと発表した。

 同社さらに、このリース地に隣接する約1万エーカーに関する試掘許可も得ている。同社は鉱物が有望であり、鉱床からのサンプルには重希土類から軽希土類までが67%の比率で含まれていると考えており、魅力的な目標として、ラウンドトップの貫入性流紋岩には10億トンの低グレードの採掘可能な鉱床から、より深部の貫入岩と炭酸塩を含む壁岩にはより高純度の通常の鉱床まであると考えている。この流紋岩を処理することが可能であれば、ランドトップは戦略的に不可欠なレアアースの長期にわたる国内供給源になる潜在力を持つと考えている。

 テキサス・レアアース社幹部は、ラウンドトップでのレアアースの開発に関していくつかの代替案も検討している。ラウンドトップは、1980年代にカボット社とサイプラス・ミネラルズ社によって広範囲に掘削が行われた場所である。テキサス・レアアース社は、公開されているサンプルセット(1990年GSAスペシャルペーパー246に価格など)および現在進行中の社内サンプリングに基づいて、流紋岩の1メートルトンあたり現状価格で、仮にレアアース・ミネラルに集中した処理の開発が可能であれば、大規模な露天掘り操業の可能性を探る価値が十分あると考えている。ラウンドトップの流紋岩の総量は、テキサス州経済地質局の地質学者によって少なくとも16億メートルトンと予測されている。これまでに判明している67%の重・軽希土類の含有率は極めて心強いものである。さらにニオブ、タンタル、ジルコン、ハフニウム、リチウムなど他の希少元素を含む鉱物が副産物として出る可能性もある。

 流紋岩内に凝縮された層が存在する可能性もある。これまでに分析されたサンプルは、ほとんどが流紋岩層の境界部分から採取したものである。初期の掘削サンプル検査は、流紋岩の内部にさまざまな粒状と変成の形状があることを示唆している。テキサス・レアアース社としては、この流紋岩の層にレアアースと他の希少元素が凝縮されている可能性があると考えており、火成岩の冷却時に起きたこの凝縮と層化が、アバロン・レアメタルズ社のトアレーク(Thor Lake;カナダ)鉱床の地質と同じようなものである可能性がある。

 流紋岩内の石灰岩や鉱脈もしくはペグマタイトに、高純度の交代鉱床が存在する可能性がある。ラウンドトップの鉱化システムは、現在探索されているほとんどのレアアース鉱床と違って、深部まで浸食されておらず、わずかに上部が露出しているだけである。この鉱床の驚くべき特徴は、熱水変成の激しさとそれに伴う角礫化、ラウンドトップ流紋岩の1・3%という高いフッ素含有である。これらの流紋岩は分厚い炭酸塩岩部分に貫入している。炭酸塩岩は極めて反応しやすく、フッ素の多い溶液に接触すると急速にホタル石に置き換わる。こうした地質学的システムにあって、フッ素はレアアース、ベリリウム、ウラニウムその他の金属を集める活発な媒介物である。レアアースはベリリウムやウラニウムに比べてはるかに溶けにくく、このシステムでより深い部分に蓄積される最初の元素であり、最初に接触したときの石灰岩のなかで置き替わるものと考えられる。

 テキサス・レアアース社は現在、1980年代後半のカボット社とサイプラス・ミネラルズ社によるレアアースとウラニウムのためのベリリウム探査・開発計画で得られたデータを検証している。約200リバースサーキュレーションと約4万5000フィートから集められたドリルホールからのサンプルは分類され、安全に保管されている。現在までに約44のこれらのドリルホールで再び記録を取っている。選別されたサンプルは化学分析に送られている。テキサス・レアアース社は、レアアースに加えてこの土地には商業的に成り立つ量のベリリウムとウラニウムが含有されていると考えている。

 同社はランドトップの重土類開発に注力していることを正確に反映させるため、社名をテキサス・レアアース・リソーシーズに変更した。

 ▽テキサス・レアアース(Texas Rare Earth Resources Cop.)について
 テキサス・レアアース・リソーシーズ社は、主としてラウンドトップのレアアース、ベリリウム、ウラニウム鉱床の開発に注力している。テキサス・レアアースの普通株は、SDSRのシンボル名でピンクOTC市場で取引されている。発行済み株式は約2300万株である。


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